疑問を一掃…リファイナリーと衛星採掘のすべて
By Team Five 0
健気なカプセラ諸君、ご機嫌よう!
ご存じの方もいらっしゃるでしょうが、リファイナリーと新しい衛星採掘がSingularityサーバーでテストできるようになり、私たちはフォーラムで積極的にフィードバックを収集しています。今回の開発者ブログではリファイナリー自体の情報や、そのパフォーマンスに影響を与えるリグ、さらに衛星採掘の運用にかかわるスケジューラについてご紹介します。これらは全て、10月24日に実装される「Lifeblood」エクスパンションで導入されるものです。
◆アップウェル・コンソーシアムが送る第三のストラクチャ、リファイナリー
製造と研究のボーナスを備えたエンジニアリングコンプレックスは、ストラクチャの分業化に多様性をもたらしました。シタデルは戦闘に重点を置いた構造を誇り、ニューエデン各地で不屈の要塞として活躍しています。新たに登場するリファイナリーは衛星採掘とリアクションに特化し、同時に再処理へのボーナスも兼ね備えたストラクチャです。シタデルとエンジニアリングコンプレックスがそうであったように、アップウェルはリファイナリーにも既存システムの一部を流用しようとしています。アップウェルストラクチャに共通する主な類似点は次のとおりです。
・防御面において、すべてのアップウェルストラクチャは脆弱性システム、リーンフォースモード、ダメージ上限システムを使用します。ストラクチャの種類を問わず、サイズごとのダメージ上限は従来のまま変わりません。
・ストラクチャが破壊、係留解除された際に内容物を回収する手段として、すべてのアップウェルストラクチャは資産保護システムを使用します。
・ストラクチャとサービスへのアクセス権限を管理する方法として、すべてのアップウェルストラクチャはアクセスリストシステムを使用します。
・すべてのアップウェルストラクチャは入港可能であり、周囲の味方艦船をテザリングします。
・フィッティング、修理、保険、契約、トレードなどの基本的機能はすべてのアップウェルストラクチャで利用できます。
ストラクチャのタイプによる違いは次のとおりです。
・アップウェルストラクチャはそれぞれ異なった系統のボーナスを有しています。
・シタデルはコンバットリグの強度とシタデルサービスモジュールの燃料消費量にボーナスを有しています。
・エンジニアリングコンプレックスは製造、研究ジョブとエンジニアリングサービスモジュールの燃料消費量へボーナスを有しています。
・リファイナリーは再処理ボーナスを有し、衛星採掘とリアクションを行うことができる唯一のストラクチャです。
・中型リファイナリー(アタノール)と大型リファイナリー(タタラ)は、週に20時間の脆弱化時間が必要です。
・中型リファイナリーは同サイズのシタデル、エンジニアリングコンプレックスのように、準主力艦と超大型輸送艦が入港可能です。
・大型リファイナリーの港湾能力は中型と同じですが、ロークアルのみ特別に入港できます。他の主力艦を入港させることはできません。
◆設置方法
アップウェル・リファイナリーが実装されると、あらゆるタイプのリアクションと衛星採掘を独占的に行うようになり、POSで実行することができなくなります。リアクションの具体的な変更点とサービスモジュールの機能についてはこちらの開発者ブログをご確認ください。
リファイナリーが採掘可能な衛星周辺の適切な場所に設置されると、そのリファイナリーは衛星を独占的に採掘することになります。このプロセスに関する詳細はこちらの開発者ブログに記していますが、要約すると次のとおりです。
・リファイナリーはハイセクとワームホール宙域を含む、ニューエデンのあらゆる宙域に設置できます。すべてのアップウェルストラクチャの設置、建築方法は同じです。設置時の制限も同じ内容(初心者向け星系や商業地での建設は不可、他のアップウェルストラクチャから少なくとも1000kmは離れていること)です。ただし、有効な衛星採掘地点に設置されていないリファイナリーは衛星掘削サービスモジュールを装備することができません。
・すべての採掘可能な衛星(非常に巨大であるが故に例外の一部を除く、ローセクとヌルセクのすべての衛星)には、特定の衛星採掘地点が存在します。衛星を対象にして右クリックメニューやラジアルメニューを使用すると、衛星採掘地点へワープ(Warp to moon mining location)という新しいオプションが表示されます。
・衛星採掘地点の250km圏内に設置できるリファイナリーは1つだけです。そのリファイナリーが独占的に衛星鉱石を砕き取ります。
・リファイナリーを設置する際、UIはあなたが選択しているのが有効な場所なのか、有効だが衛星を採掘できない場所なのか、あるいは無効な場所なのかを明示します。
リファイナリーの初期デザインが完成したとき、私たちはあることに気がつきました。1つの衛星に対し1つのリファイナリーという状況下では、他のアップウェルストラクチャが遭遇している戦闘面の問題がより色濃くなってしまうのです。CSMからの貴重な意見とコミュニティからのフィードバックを得て、私たちはこの機にアップウェルストラクチャ全般の脆弱性システムを調整することにしました。
・アップウェルストラクチャが最初に設置されたとき、24時間の係留作業に入る前に15分間の脆弱状態(リペアタイマーとダメージ上限も同じ)を迎えます。
・係留されると、ストラクチャの脆弱状態は所有者が設定した脆弱時間に沿って変化します。
この調整により、ストラクチャを設置する宙域を掌握しておくことがますます重要になるでしょう。
アップウェルストラクチャの脆弱性システムと戦闘面にはさらに変更が加えられる予定ですが、今はまだ準備中です。どういった内容になるかはEVEベガスのキーノートでお話ししています。
他のアップウェルストラクチャと同様に、リファイナリーはあらゆる「スタンドアップ」サービスモジュールを装備できますので、住民がクローンベイや製造施設などの基本サービスへアクセスすることも可能です。
◆アタノール
性能ボーナス
・あらゆる鉱石とアイスを製錬する際の抽出量が2%増加
・再処理、リアクションサービスモジュールの燃料消費量が20%減少
スロットレイアウト : 3H/3M/1L、3サービス、1ランチャー
フィッティング : 1,200,000PWG、15,000CPU
HP(シールド/アーマー/ストラクチャ) : 4,800,000hp/4,800,000hp/4,800,000hp
レジスタンス値(EM/サーマル/キネティック/エクスプローシブ) : 20/20/20/20
被ダメージ上限 : 5,000
戦闘機スロット : 発進用チューブ0基
週あたり脆弱化時間 : 20時間
キャパシタ(容量/リチャージ時間/平均キャパシタ回復量) : 100,000GJ/3,600s/27.8GJ
最大ターゲットロック数 : 8
入港可能艦船 : すべての準主力艦、超大型輸送艦
アタノールの建設に必要な資材
ストラクチャ建造パーツ 1
ストラクチャハンガー施設 1
ストラクチャストレージベイ 1
ストラクチャリペア施設 1
ストラクチャ再処理工場 3
ストラクチャドッキングベイ 1
ストラクチャ電磁センサー 1
ストラクチャアクセラレーションコイル 1
現在のマーケット相場から推定し、建設費用は約1.1Biskを見込んでいます。ただし市場はカプセラの動向によって変動することに注意してください。
◆タタラ
性能ボーナス
・あらゆる鉱石とアイスを製錬する際の抽出量が4%増加
・再処理、リアクションサービスモジュールの燃料消費量が25%減少
・リアクションジョブの実行時間が25%短縮
スロットレイアウト : 5H/4M/3L、5サービス、3ランチャー
フィッティング : 2,500,000PWG、30,000CPU
HP(シールド/アーマー/ストラクチャ) : 14,400,000hp/14,400,000hp/14,400,000hp
レジスタンス値(EM/サーマル/キネティック/エクスプローシブ) : 20/20/20/20
被ダメージ上限 : 15,000
戦闘機スロット : 発進用チューブ4基、軽戦闘機部隊3個、支援戦闘機部隊3個
週あたり脆弱化時間 : 20時間
キャパシタ(容量/リチャージ時間/平均キャパシタ回復量) : 200,000GJ/7,200s/27.8GJ
最大ターゲットロック数 : 8
入港可能艦船 : すべての準主力艦、超大型輸送艦、ロークアル
ライタルの建設に必要な資材
ストラクチャ建造パーツ 8
ストラクチャハンガー施設 4
ストラクチャストレージベイ 20
ストラクチャ研究施設 2
ストラクチャ工場 2
ストラクチャリペア施設 4
ストラクチャ再処理工場 24
ストラクチャドッキングベイ 4
ストラクチャマーケットネットワーク 4
ストラクチャ医療センター 2
ストラクチャオフィスセンター 4
ストラクチャ広報ネクサス 2
ストラクチャ電磁センサー 6
ストラクチャアクセラレーションコイル 6
現在のマーケット相場から推定し、建設費用は約9.6Biskを見込んでいます。ただし市場はカプセラの動向によって変動することに注意してください。
◆パフォーマンスを向上させるには…リグとボーナス
リファイナリーそれ自体に再処理へのボーナスが備わっていますが、アップウェルはストラクチャ特有の機能を増強するためにリグも開発しています。リグが焦点を当てているのはリファイナリーだけが実行できる活動、すなわちリアクションと衛星採掘です。
衛星掘削に影響を与えるリグは、中型と大型の2種類があります。
衛星掘削効率リグ(Moon Drilling Efficiency)…これらのリグは衛星から砕きとる岩塊(準備時間の設定によって変動)の大きさに影響します。
中型衛星掘削効率リグI – 時間ごとの体積増加量が2%上昇
中型衛星掘削効率リグII – 時間ごとの体積増加量が2.4%上昇
衛星鉱石安定化リグ(Moon Ore Stability)…これらのリグは岩塊を破砕した際のアステロイドベルト生成範囲に影響し、より容易かつ迅速な採掘を可能にします。また、鉱石の安定性を向上させることで、岩塊とアステロイドが自然崩壊するまでの時間を延長します。
中型衛星鉱石安定化リグI – アステロイドベルトの半径が20%縮小、岩塊とアステロイドが自然崩壊するまでの時間がそれぞれ20%、50%延長
中型衛星鉱石安定化リグII – アステロイドベルトの半径が24%縮小、岩塊とアステロイドが自然崩壊するまでの時間がそれぞれ24%、100%延長
衛星掘削熟練リグ(Moon Drilling Proficiency)…これらのリグは衛星掘削効率リグと衛星鉱石安定化リグの機能を兼ね備えています。
大型衛星掘削熟練リグI – 時間ごとの体積増加量が2%上昇、アステロイドベルトの半径が20%縮小、岩塊とアステロイドが自然崩壊するまでの時間がそれぞれ20%、50%延長
大型衛星掘削熟練リグII – 時間ごとの体積増加量が2.4%上昇、アステロイドベルトの半径が24%縮小、岩塊とアステロイドが自然崩壊するまでの時間がそれぞれ24%、100%延長
リアクションに影響するリグについてはこちらをご覧ください。
◆再処理リグとブループリント
再処理機能にボーナスを持つリファイナリーが実装されるため、「Citadel」エクスパンションで導入した既存の再処理リグに少し手を加えたいと思います。シタデルとエンジニアリングコンプレックスには超大型が存在しますが、リファイナリーは中型と大型しか存在しないため、超大型リグも変更しなければなりません。「Lifeblood」エクスパンション実装時に次のような変更が実施されます。
・すべての再処理リグはボーナス対象が大幅に増加します。既存の中型リグはすべての通常鉱石を対象とするものと、すべての通常アイスを対象とするものに集約されます。ここに衛星鉱石用のものが追加され、中型リグの総数は4種類から3種類へと減少します。既存の大型リグはあらゆる鉱石とアイスを扱える1種類に統合されます。
・大型リグが超大型リグとまったく同じボーナスを提供するため、超大型リグの製造にかかる費用を大型リグと同じレベルまで低下させます。
・すべての再処理リグのボーナスがわずかに低下します。T1、T2リグのどちらも、ベースとなるハイセクでの収率が1%減少します。
・すべての再処理リグは一旦取り外され、今まで位置していたストラクチャのコープハンガーへ移されます。ストラクチャの所有者はリグを装着し直して使い続けるか、新しく建設したリファイナリーに使うかを選べます。
・すべての超大型リグ(とブループリント)は製造費用と価値を埋め合わせるために複製されます。複製されたブループリントの研究レベルは原本と同じです。複製されたリグとブループリントは、キャラクターが所有していればホームステーションのアイテムハンガーに、コーポレーションが所有していれば本部ステーションのコープデリバリーハンガーに出現します。
◆「スタンドアップ」衛星ドリルI
「スタンドアップ」衛星ドリルI( Standup Moon Drill I)は普通のサービスモジュールのように装備し、サービスモジュールスロットを使用しますが、有効な衛星採掘地点に設置されたリファイナリー専用のモジュールです。衛星ドリルを装備すると、衛星から岩塊を砕きとるのに使うスケジューラ(詳細は後述)へアクセスできるようになります。なお、モジュールを取りつける際は通常と同じアクセス権限が必要とされ、起動時と稼働時に燃料を消費します。
フィッティング要件 : 10,000PWG、200CPU
燃料消費量 : 起動時は360ユニット、稼働時は毎時5ユニット
◆砕取作業のスケジューリング
ストラクチャ制御権を引き継ぐ資格を持つプレイヤーは、砕取スケジュールを決めて作業を開始することができます。ただし、進行中の作業を中止できるのはステーション管理者の権限を持つプレイヤーのみです。
ストラクチャ制御者はスケジューラを使い、採掘するのに都合が良いタイミングを見つけ、砕取作業にかける時間を調整できます。砕取作業にかける時間が長ければ長いほど、衛星から生まれる岩塊のサイズは一定間隔で大きくなっていきます。作業に設定できる時間は6日から56日のあいだで任意です。
画像の数値は最終的なものではありません。
砕取作業のスケジューリング画面では次のようなことができます。
・希望の日時を手動で入力するか、スライダーを動かして設定できます。
・リファイナリーの脆弱時間を確認しながら、いつ砕取作業を行うかを決められます。
・岩塊にどれくらい鉱石が含まれているか推計できます。採掘艦隊の編成に役立ててください。
・砕取作業をコーポレーションカレンダーに登録し、採掘師たちに準備を促すことができます。
砕取作業をセットすると、衛星ドリルが衛星にむけて発射され、岩塊をリファイナリーへと引き寄せ始めます。このプロセスには数日かかり、ステーション管理者(作業を中止する権限を持つプレイヤー)によって中止されるか、衛星ドリルがオフライン状態になるか、リファイナリーが破壊されないかぎり途中で止まることはありません。もし前述のような出来事でプロセスが中断された場合、岩塊は破壊され、砕取作業を初めからもう一度やり直す必要があります。
画像の数値は最終的なものではありません。
砕取作業の所要時間が経過し、岩塊がリファイナリーの近くまでやって来ると、次のプロセスを開始できます。
岩塊が準備できたら、ストラクチャ制御者は衛星ドリルのレーザーを発射して岩塊を破砕し、採掘可能な衛星鉱石で構成されたアステロイドフィールドを生成しましょう。採掘師はこれらのアステロイドを通常のように採掘し、鉱石を採取できます。このアステロイドフィールドにおける採掘活動は、リファイナリーを所有するコーポレーションのコーポレーション用採掘台帳に記録されます。採掘台帳の詳細はこちらです。
準備できた岩塊を誰も破砕しなかった場合、岩塊は3時間後(適切なリグを装着していればもう少し長くなります)に自然崩壊し、アステロイドフィールドを生成します。これが起きるのは誰もレーザーを発射しなかった場合、衛星ドリルが砕取作業を終えてから燃料切れになった場合、リファイナリーがリーンフォースモードに移行した場合です。
岩塊がアステロイドフィールドへ分解されると、衛星ドリルは次の砕取作業を始めることができます。作業はすべてのアステロイドが掘り尽くされる前に開始可能です。アステロイドも永久に存在するわけではなく、岩塊が分解されてから約2日後に崩壊します。採掘師は好きなようにアステロイドを選び、あまり美味しそうでない石ころは宇宙の塵にしてしまって構わないのです。アステロイドが崩壊するまでの時間はリグを使って最長4日まで延長できますが、どうやっても次の岩塊が破砕されるまでに崩壊します。
◆ちょっと待って! ジャックポットアステロイドなんてのもあります
時おり、衛星ドリルが特に鉱石豊富な鉱脈を掘り当て、極めて資源に富んだ岩塊が生まれることがあります。岩塊の資源構成は衛星と変わりませんが、この岩塊から掘り出した鉱石を再処理すると通常より100%多い資源が得られます。
衛星から見つかる新種鉱石の詳細と、それがどのようにニューエデンに分布するかについてはこちらをご覧ください。
◆テストにご協力ください
Singularityサーバーでこれらの機能をテストし、問題点の洗い出しに協力してくださった皆さんに心から感謝します。諸々のコンテンツを実装可能な状態にするには、皆さんに協力していただくのが極めて重要なのです。私たちがどれほど有難く思っているのか伝われば幸いです。
Team Five-0だけでなく、EVE Online開発チーム全員から感謝申し上げます。
もし私たちをお手伝いいただけるのでしたら、こちらでテストサーバーの詳細を確認し、気付いたことをお知らせください。どんなフィードバックも大歓迎です。
最後にもう一度お礼申し上げます。宇宙で会いましょう。
Team Five-0