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アビサル・デッドスペース…フィラメントの向こうに何が待つのか
2018-05-17 – By The EVE Dev Team

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昨年末、プロジェクト・ディスカバリーを指揮するマイヨール教授は急激なエネルギー発生現象を観測し、この事実をCONCORDインナーサークルへと報告しました。その後の調査で、エネルギーの発生地点が時空的ポケット空間へ通じていることが分かりました。ポケット空間は私たちが「デッドスペース」と呼んでいる特異宙域と似ているものの、より隔絶しており、進入するには特別な技術が必要とされます。

この隠されたポケット空間は「アビサル・デッドスペース」と名付けられました。

皆さんもご存知の通り、最近CONCORDは正体不明の謎の艦船を発見しました。彼らはこの船をユーライ星系のDEDステーションまで曳航したのち、アビサル・デッドスペースへの進入を可能にする奇抜な技術を回収しました。発見された新技術を使うことで、私たちは巡洋艦を1隻だけアビスへ送りこみ、そこに何があるのか探検できるようになったのです。


◆要約

アビサル・デッドスペースは短時間で楽しめますが、実にEVEらしい相互作用要素も備えている、新しいタイプのソロ用コンテンツです。

プレイヤーはアビスに挑戦するたび、毎回異なった戦略的判断を下すことになるでしょう。挑戦を繰り返してパターンを学び、徐々にアビスを熟知していくのです。

うまくいけば、あなたは報酬を手にします。うまくいかない場合は? 死が待つのみです。


◆アビスをご説明しますと…

アビサル・デッドスペースはPvEとして新たな一歩を踏み出し、皆さんにより魅力的なチャレンジをお届けします。せいぜい20分もあれば完了するうえ、あらゆる宙域で楽しめるコンテンツです。昼食後の腹ごなしに楽しむことさえできるのですから、EVEユニバースにさらなる活気をもたらすだろうと期待しています。

私たちはこれまでの経験やコンテンツを踏まえて、より面白く、より魅力的な方法でEVEを楽しめるようにしたいと考えました。まず、皆さんにはアビスを走破するために20分間が与えられます。この時間を過ぎれば、破滅的な深淵が皆さんを捕らえるでしょう。アビサル・デッドスペースはトリグラヴィアンゲートで接続された3つのポケットで構成されており、ゲートは各ポケットの試練を突破できれば起動します。一旦アビスに進入すると、もとの宙域には3つのポケットを突破するまで戻れません。

特殊なフィラメントを使えばニューエデンのどこからでもアビサル・デッドスペースに進入できます。ハイセク、ローセク、ヌルセク、ワームホール宙域…場所は選びません。この仕様により、あらゆる宙域にかなりのPvEコンテンツが追加されると考えてよいでしょう。アビサル・デッドスペースに進入すると、進入地点にスキャン可能な痕跡が残り、戦闘プローブを持つプレイヤーなら誰でもその位置を特定できます。

EVEのPvEは予測可能なものがほとんどですが、今回はこの点を変えたいと考えました。アビサル・デッドスペースでの戦闘をデザインする際、重要な指針の一つとなったのがリプレイ性です。

これを実現するため、プレイヤーが学習によってマスターできる領域を作った上で、色々と組み合わさってアビスを構成する個別の要素も用意しました。これらは変化に富むアビサル・デッドスペースのランダム要素として用いられ、アビスに進入した時点で決まるものもあれば、プレイ中に決まるものもあります。こうした構成方法を導入したおかげで、今まで以上に面白く、魅力的なコンテンツを作ることができました。

アビサル・デッドスペースで遭遇するストラクチャについては別の開発者ブログで解説する予定ですので、お楽しみに!

EVEを開発したりバランスを調整したりするとき、私たちはその変化がEVEのエコシステムに…経済から戦闘力、果てはフレームレートまで…どんな影響を及ぼすのか、毎回のように検討しています。時にはその影響が予想しがたく、私たちが望むより、あるいは必要とされるよりも保守的になってしまうこともあります。この観点から言えば、アビサル・デッドスペースは開発スタッフ達の新たな実験場でもあり、演出とゲームプレイの両方において賛否両論、リスクが大きすぎるようなアイデアを試す場としても機能するでしょう。

一つ例を挙げるとすれば、私たちは環境エフェクトとゲームプレイを本当の意味で結びつけようとしています。以前から同種のエフェクトは存在していますが、これほどの規模ではありませんでした。アビスでは宇宙そのものがアクティブなプレイヤーであるかのように振る舞わせたいのです。

1500km以上の大きさを持つアステロイドなど、EVE史上もっとも巨大なオブジェクトもテスト対象です。現在、これらのオブジェクトをプレイエリア外に配置し、データを集めて負荷を評価しています。ゲーム画面をよりシネマティックに感じてもらうため、カメラが艦船から離れられる距離を制限し、視野角も誇張しているので、周りが実に良い感じに見えているはずです。アビサル・デッドスペースを開発する前は実験できなかったアイデアの良い例ですね。

アビサル・デッドスペースで実験された新要素すべてが従来の宙域に適用されるわけではありません。しかし、魅力的なものを本格的に導入する前に価値や機能を証明するための実験場として、アビスは大いに役立ってくれることでしょう。


◆Into The Abyss

アビサル・デッドスペースはニューエデンの至るところで見つかります。進入するにはフィラメントが必要ですが、これはニューエデン各地のサイトや、アビサル・デッドスペース自体に存在しています。フィラメントもご多分に漏れず、マーケットを賑わす商品の一つになるでしょう。入手したフィラメントはカーゴホールドに積みこみ、宇宙空間でダブルクリックして使用してください。フィラメントの使用にはいくつか制限があり、プレイヤーが巡洋艦に乗っていること、セレスチャルから一定距離をとっていること、兵器タイマーが起動していないことが条件となります。

フィラメントには接続先のアビスに関する基本的な情報が表示されるので、プレイヤーはそれに対応した装備を整えることができます。教えてもらえるのは宇宙天気とアビスのTierです。アビスでは奥深く進めば進むほど、脅威も報酬も大きくなっていきます。また、CONCORDはカプセラがアビスから技術を持ち出すのを快く思っていません。低Tierに目くじらをたてるつもりはないようですが、警戒下のリージョンで高Tierに手を出した場合、強硬な対応をとることに決めています。具体的に言えば、Tier4ないしTier5のアビスから帰還したカプセラには容疑者フラグが付与されるでしょう。

実際にアビサル・デッドスペースに行けば、他の制約にも気がつくでしょう。現地にはローカルチャットは存在しませんし、ワープ、ストラクチャの設置、スキャンなども不可能です。

アビサル・デッドスペースはこれまで皆さんが遭遇してきたものとまったく異なります。巨大なアステロイドに囲まれ、宇宙はより小さく感じられるでしょう。環境エフェクトは目の前の光景にさらなる深みを与えると同時に、あなたの艦船のモジュールや性能に大きな影響をおよぼし、ゲームプレイを変化させます。エフェクトはあなただけでなく、あなたが戦う相手にも有効です。しかし、アビスでゆっくり景色を眺めている暇はありません。許された滞在時間は20分にすぎず、時間内に3つのポケットを突破できなければ、その中に踏み入ったあらゆる機械と生命体は破壊されるでしょう。アビスのTierは各種巡洋艦に対応していますが、たった一つのミスで探検すべてが台無しになる可能性もあります。

アビサル・デッドスペースを実装した時点では5種類の宇宙天気が用意されています。アビスを覆う不安定な環境の犠牲になりたくないなら、現地へ赴く前に情報を集め、宇宙天気が船と装備にどう影響するか調べておくべきでしょう。

宇宙天気だけでなく、船の舵取りをこれまで以上に重要にする局地的エフェクトも登場します。エフェクトは宇宙天気に加算される形で効果を発揮するので、プレイヤーとNPCはいよいよ奇妙な状態に置かれるでしょう。エフェクトは雲のような現象で現れることもあれば、破壊可能なストラクチャから生じることもあります。先ほど説明したようなポケット構成方法を採用したおかげで、アビサル・デッドスペースに新しい局地的エフェクトを追加するのは難しくありません。

局地的エフェクトと宇宙天気が組み合わさった結果を理解しておくことは、カプセラにとって非常に重要です。組み合わせによっては、船とモジュールの機能に恐ろしくひどい結果をもたらす場合もあります。

プレイエリアは直径150kmのカプセル状になっており、外縁にはボーダーゾーンが設定されています。アビサル・デッドスペースの過酷な環境から守られるのはこの領域だけです。ボーダーゾーンより外に出るとダメージを受け始め、さらに遠くへ行くと船を失う羽目になるでしょう!

アビサル・デッドスペースでは、最近発見されたトリグラヴィアン・コレクティブが活動しています。トリグラヴィアンについて分かっていることはほとんどありませんが、鹵獲した艦船を調査した結果、彼らも同じ人類だと判明しました。ということは、適切なトレーニングを積みさえすれば、カプセラはトリグラヴィアン艦を操縦できるはずです。なお、ローグドローンが損傷したトリグラヴィアン艦を修復したとの報告もあり、トリグラヴィアンはローグドローンに何らかの影響力を行使しているものと思われます。なぜ、どのようにこの状態に至ったのかは、現時点では分かっていません。

ドリフターズとスリーパーもアビサル・デッドスペースで何かを探しており、トリグラヴィアンを大いに苛立たせているようです。

アビサル・デッドスペースのNPCには過去2年間で開発してきた新しいAI技術を使用しており、新AIはリリースごとに行動の幅を広げています。さらに、新しい勢力、新しいモジュールにふさわしいAIを作り上げるため、過去の経験を活かした改善も進めています。アビサル・デッドスペース実装後も、各種調整や新型NPCの開発は続けていきます。

フィラメントやトリグラヴィアンのアイテム、ブループリントに加えて、最大の目玉とも言える収穫物がミュータプラスミドです。ミュータプラスミドを使うとモジュールの性能を変えることができますが、結果はランダムですので、最高に強力なモジュールが生まれるかもしれませんし、大事なファクションモジュールがゴミ同然になるかもしれません。

アビサル・デッドスペースは5月29日の「Into the Abyss」エクスパンションで実装されますが、それで終わりではありません。今後も開発を継続し、新たな面白いゲームプレイを追求していきます。良さげなアイデアはたくさんありますが、まずは土台をしっかりと固めてから拡張に取りかかるつもりです。

それでは、アビスで会いましょう!

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