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オーヴァン地方裁判所はキョウノーク問題の情報開示請求を却下
2018-08-17 15:31 スコープ、リナ・アンバー

アラタカ研究コンソーシアム(Arataka Research Consortium)による連邦情報局への差止請求について、数ヶ月にわたって審議が行われた結果、オーヴァン地方裁判所は請求を却下すると正式に発表した。

オーヴァン地方裁判所は今回の決定について、次のように説明している。
「アラタカ研究コンソーシアムは、ユーライ協定を規定する連邦法にもとづき、連邦領内で事業を行う一定の明確な権利を有すると認められる。しかしながら、ユーライ協定に照らして判断した場合、ARCは治外法権的な外国組織と見なすことができ、連邦地方裁判所はそのような組織への連邦民法の適用を管轄していない」

「また、ポストービン星系に存在するアストラル採掘のRP4ヘモファイト精錬施設、意識思考学会のH4-RP4キョウノーク研究センターに関するFIOの資料について、ARCはオーヴァン地方裁判所に確固たる地位を持たない。これらの個別的あるいは総合的な理由から、ARCの差止請求はオーヴァン連邦地方裁判所において効力を持たないものと判断される」

連邦情報局の法的分野に関する広報担当、レイス・レマレインのコメントは次のとおり。
「当然の結果です。ARCはカルダリとアマーの組織で構成されていて、私たちの司法制度とは関係ないのですから。彼らは透明性が欠けていると思いこみ、カルダリ企業裁判所やアマー民事裁判所へ訴えるかわりに連邦を訪れましたが、その行為が粗探しに過ぎなかったことは今や明白です。ガレンテは部外者に司法を乱用させるほど世間知らずではないと気付かなかったのでしょう」

昨年のキョウノーク研究事業において、ユーライ協定の非常時規則にもとづいて採択された「希望的解決案」は、キョウノーク感染症に関するすべての研究結果と調査記録を公開するよう、CONCORDの法規で義務づけている。だが、現時点では四大国のいずれもこの義務を遂行していない。

カルダリ代表取締委員会の関係者によれば、八大企業による議論は膠着状態に陥っているようだ。キョウノーク研究事業では、各国がキョウノーク危機の調査結果を公開しない権利を持つとする「重要機密保護案」も採択されており、カーラキオタ、ライダイ、スクーベスタなどの巨大企業はこちらを熱心に支持しているという。

スコープは代表取締委員会のほか、ミンマターの部族会議、アマーの宮廷侍従長府にも取材を試みたが、回答は得られなかった。

ARCの請求は却下されたものの、連邦に属する多くの個人や団体がオーヴァン地方裁判所と連邦最高裁判所に同様の請求を行っており、これらの有効性については判断が保留されている。

法律問題の専門家らは、ユーライ協定によって定められた治外法権的な性質を理由に、オーヴァン地方裁判所がH4-RP4キョウノーク研究センターへの請求を却下する可能性が高いと考えているが、RP4ヘモファイト精錬施設については意見が分かれている。また、あらゆる関連事項を包括的に審議できる裁判地として、この問題が最高裁判所へ持ちこまれるのは確実だと示唆する声も出ている。

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