CONCORDのドリフターズに関する記者会見が中断 スコープ記者とアマー代表が口論
2019-02-19 12:12 スコープ、アルトン・ハヴェリ
ユーライ発-CONCORDは今日午前、ニューエデン各地におけるドリフター活発化について記者会見を開いた。だが、スコープのレト・グロリアクス記者と、インナーサークル・アマー代表のサーダン・ゼル・クオシュ元帥が激しい口論を交わし、会見が途中で打ち切られる異常な展開となった。会見は質疑応答まで順調に進んでいたものの、「レト・グロリアクスのギャラクティック・アワー」のレト・グロリアクスが、セミキ星系でのドリフターとCONCORDの行動についてコメントを求めたことが、クオシュ元帥の怒りを買ったようだ。
ユーライ10軌道上のDEDステーションで行われた記者会見は、サーダン・ゼル・クオシュ元帥による声明発表で始まった。声明によれば、CONCORDと各国はYC120年末からドリフターの活動が増加したことを察知。ニューエデン既知宙域に対するドリフターの侵入を示す、「未確認ワームホール」の増加が顕著だとしている。
記者会見にはゼル・クオシュ元帥のほか、CONCORDケース・レッド・ガンマ任務部隊のオヴェグ・ドラスト艦長、宇宙航路警護を担当するAEGISのカシハ・ヴァルカニール憲兵司令官も出席した。ドラスト艦長はセミキ事件に関する情報として、「ドリフターの能力を低下させることを目的とした対抗手段が開発され、かなりの成果を収めている」ことを明かした。
ヴァルカニール司令官は、AEGISが「与えられた権限に従い、宇宙航路の安全を高めるために活動」したと語った。さらに、AEGISの権限が拡大され、今後は宇宙航路だけでなく、ユーライ協定が適用されるあらゆる宇宙空間インフラでの「治安行動」も担う旨が発表された。
ゼル・クオシュ元帥は発表を次のような言葉で締めくくった。
「CONCORDの警察部隊および治安部隊は、構成国から付された権限のもと、ニューエデンの安全と平和を確実なものにすることを主な役割としている。我々はこの義務に対する干渉を容認せず、構成国市民の利益を常に最優先して行動する。そこで、より広範な問題についてはコメントしないが、本日の発表内容を明確にするための質問を受けつけようと思う」
アマー公共ニュースのザラ・セリルは、アマー帝国におけるCONCORDの活動がどんな影響を及ぼすのか質問した。この質問にはゼル・クオシュ元帥が回答し、「主にDEDへ派遣された帝国軍人で構成されたCONCORD部隊が、帝国海軍と連携」して、アマーの安全が強化されたと請けあった。ノゴエイハヴィ・ニュースネットワークのヤスダ・ハドカもカルダリ連合の安全保障について同様の質問を投げかけ、ヴァルカニール司令官は国軍、企業軍、CONCORD部隊が常に協働していると明言した。
続いて、レト・グロリアクスが過去数日間のセミキ星系におけるCONCORDの活動と、ドリフターの存在について尋ねた。この質問について、オヴェグ・ドラスト艦長は次のように答えている。
「CONCORDの活動内容は機密だが、ドリフターと交戦して脅威を無力化したことが記録されている。セミキ星系におけるドリフターの出現は、ドリフターが全体的に活発な活動状況を呈している以上、特に異常な事態だとは思われない」
レト・グロリアクスは追及の手をゆるめず、「カプセラがセミキでの出来事を詳しく報じているのに、ドリフターの行動は異常ではないと言い張るのか?」と発言。サーダン・ゼル・クオシュ元帥はこれに対し、「カプセラによる誇張がCONCORDの行動方針に影響を与えることはないし、この会見で扱うべき内容でもない」と語気を強めて反論した。そして、レト・グロリアクスの表現を借りれば、ゼル・クオシュ元帥は「次の質問」を受けて「怒鳴り声をあげた」。
レト・グロリアクスは他のジャーナリストを指名する声を遮って同じ質問を繰り返し、さらに「なぜCONCORDはそんなにカプセラを怖がるんだ?」と付け足した。これをきっかけに会場は混乱状態に陥り、ヴァルカニール司令官の指示で会見が打ち切られたが、音声記録はゼル・クオシュ元帥が「おせっかいな堕落者に心配される筋合いはない」と叫ぶ声を捉えており、出席していた記者たちは元帥の激しいジェスチャーも目撃している。
関連ニュースとしては、セミキ星系のザイノウ社、アリアストラ社ステーションでは今なおウィルスが猛威を奮っている。ウィルスが流出して以来、ウィルコミ警備会社とコアコンプレクション社のステーションに対しても、外部からの侵入を試みる攻撃が増える一方だ。なお、セミキ星系とアンティアイネン星系を結ぶスターゲートや液体ルータは、ウィルスに感染していないことが通商保護委員会の専門家によって確認されている。