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戦争…戦争は変わらない(わけでもない)
2019-02-27 – By The EVE Dev Team

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戦争好きなカプセラ諸君、ご機嫌よう!

今回の開発者ブログは、現在進行中の戦争システム改修プロジェクトについてお話しします。

もしあなたが過去数ヶ月の開発情報を追っていれば、開発チームが戦争システムの大改修に取り組んでいるのもご存知でしょう。プロジェクトはコーポレーション、アライアンス間の紛争がより楽しくなるよう改善し、「実行可能な選択肢がない」「プレイヤーコーポレーションへの参加を避ける」等の不愉快な状況を減らすことを目的としています。

私たちは2018年12月リリースで最初の変更内容を実装すると、プレイヤーの反応を調べ、次の変更内容を評価し、初期計画についてCSMと話し合ってきました。今春のプロジェクトについてコミュニティのフィードバックを受けとる準備も整いましたので、詳しい計画を公開したいと思います。

この計画は12月リリースで実装された内容に基づいており、3月、4月、5月のパッチで実装される予定です。

現在のスケジュールは次のとおり。

2018年12月
・戦争適格性(実装済み)

2019年3月
・戦争システムの抜け穴とバグ修正

2019年4月
・中立的支援の排除

2019年5月
・戦争司令部
・戦争手数料の単純化
・相互戦争の改善
・戦争システムUIの改善


◆12月リリース – 戦争適格性

12月リリースで実装された変更内容は、NPCコーポレーションに留まらなくても戦争システムに対処できるよう、プレイヤーの選択肢を広げることが目的でした。12月以降、宇宙空間に1つでもストラクチャを所有しているコーポレーション、アライアンスは戦争適格だと見なされ、攻撃者あるいは防衛者として戦争システムの適用対象になりました。この変更内容の詳細は12月6日に公開された開発者ブログから確認できます。

12月リリースが実装されて以来、私たちは戦争適格性がゲームにどんな影響を与えたか、コミュニティがどのように経験しているかを注意深く観察してきました。コミュニティからのフィードバックはまずまず肯定的で、多くのプレイヤーが今後の戦争システム改修プロジェクトに期待してくれました。統計的な面で言えば、過剰な期待はできないものの、多少は楽観視してよい証拠が得られたと考えています。いくつかの領域では結論を出す前にもっと多くのデータが必要ですが、明確な影響が見られる領域も複数あります。

従来の戦争システムについて攻撃者と防衛者の両方が不満に思っていたのは、ほとんどの戦争で戦闘が起きないことでした。どちらか一方、あるいは両方がステーションに引きこもる戦争ではなく、できるだけ多くのPvPを生む戦争を実現したいと思います。

この分野ではまだまだ改善の余地がありますが、戦争当事者は脆弱状態のストラクチャを持たなければならないという条件設定により、明らかな改善が見られたのは確かです。非相互戦争において、戦争期間中に少なくとも1つのPvPキルが発生する割合は大幅に増加しました。

あらゆる戦争を対象にしたPvPキル総数も増加しましたが、ペリメーター星系の貿易拠点をめぐる戦いに強く影響されているため、12月リリースの影響を考察するうえで信頼できる指標とは言えません。

私たちは新規プレイヤーがコーポレーションやアライアンスに参加するのを妨げる要素も取り除きたいと考えています。プレイヤーが興味を持っていないなら強制はしませんが、自分自身のEVEプレイヤーとしての経験から、良い仲間を得ることでどれほどゲームが楽しくなるかは知っています。

コーポレーションに参加しようとした新規プレイヤーが、ゲームのある要素によって参加を妨げられるなら、私たちはそれを機会の損失、解決されるべき問題だと解釈します。こうした前提をもとに言えば、プレイ開始後3日以内にコーポレーションに参加した新規プレイヤー(altアカウントではない)の割合が増加したことは、良い兆候だと思います。

12月リリースはプロジェクトの始まりに過ぎませんでしたが、正しい方向に一歩前進したと信じています。今春の計画は、この12月リリースの成果を基礎として構築されました。


◆3月リリース – 抜け穴とバグ修正

3月リリースでは優先順位の高い不具合を修正します。プレイヤーが戦争システムから一時的に逃れることを可能にする、意図されていない抜け穴もふさぐつもりです。この抜け穴は今まさにハイセクで行われている戦争を混乱させているため、なるべくタイムリーに対処したいと思います。

~~「ヘッドフェイク」の修正~~

抜け穴の一つに、私たちが「ヘッドフェイク」と呼んでいるものがあります。この状況を実現する方法はいくつかありますが、コーポレーションが終了間際の戦争に参加し、新たな戦争の警告期間を利用することで、ストラクチャ建設時のリスクを軽減するというものです。

実際の展開は次のとおりです。

・A社は意図的にB社との戦争に参加します。戦争は何らかの原因で戦争継続条件が不足しており、24時間の終戦カウントダウンが始まっています。
・A社は終戦カウントダウン中に、ハイセクにアップウェルストラクチャを設置します。終戦カウントダウン中でもストラクチャは攻撃できますが、設置直後の脆弱時間は15分間です。A社はB社がこの時間内にストラクチャを発見できない可能性に賭けます。
・戦争が終わると、B社がA社に対して宣戦布告します。
・この新しい戦争が始まるまで24時間かかり、その間は攻撃できません。つまり、B社は係留完了後に脆弱状態へ移行したA社ストラクチャを攻撃できません。
・こうして、A社は戦争システムの抜け穴を使い、新しいストラクチャを完全に機能させる時間を稼ぐことができました。

この抜け穴をふさぐため、私たちは終戦カウントダウンに変更を加えます。

3月リリースが実装されると、戦争当事者は終戦カウントダウン中に新たな戦争を宣言できるようになります。この戦争には通常と同じ手数料がかかり、戦争適格性も適用されますが、警告期間なしに始まり、ただちに戦闘が解禁されます。

攻撃者と防衛者は既に戦争状態にあり、もともと戦闘可能な環境だったのですから、24時間の警告期間は不要というわけです。

先ほど説明したような展開が3月リリース後に発生した場合、B社はダウンタイム中に新たな戦争(アップウェルストラクチャを設置した時点でA社は戦争適格)を宣言すれば、A社のストラクチャが脆弱状態へ移り次第、すぐに攻撃することができます。

~~「戦争逆転現象」の修正~~

もう一つの戦争システムの抜け穴を、私たちは「戦争逆転現象」と呼んでいます。コーポレーションが特定状況下でアライアンスへ参加・脱退することにより、戦争における攻守の立場が逆転してしまう不具合です。

実際の展開は次のとおりです。

・A社がB社から宣戦布告されます。
・CアライアンスがB社に対して宣戦布告します。
・A社がCアライアンスに参加します。
・A社とB社の戦争(B社が攻撃者)は終了し、A社は新たな戦争(Cアライアンスが攻撃者)に参加しています。
・A社がCアライアンスを脱退すると、A社を攻撃者、B社を防御者とする別の戦争が始まります。
要するに…

この抜け穴をふさぐため、戦争で防御者となっているコーポレーション(A社)が、そのコーポレーションの戦争相手(B社)に対して攻撃者となっているアライアンス(Cアライアンス)に参加することを制限します。

~~「戦争免除バグ」の修正~~

3月リリースでは、コーポレーションがダウンタイムまで宣戦布告を免除されてしまう、より曖昧でイレギュラーなバグも修正します。このバグはランダムなサーバーノード割り当てにおける特定の設定で引き起こされるため、再現したり悪用したりするのは容易ではありません。しかし、プレイヤーが忘れかけた頃に発生するうえ、先ほど紹介した2つの不具合と混同される可能性もある、ややこしい不具合です。

これら3つの修正内容はすでにSingularityサーバーに実装されており、数週間後の3月リリースでTranquilityサーバーにも実装される予定です。


◆4月リリース – 中立的支援の排除

3月リリースで優先順位の高い不具合に対処したあと、4月リリースではハイセクの「中立的支援」に変更を加えます。

現在のシステムでは、中立キャラクターがリモート支援モジュール(リモートリペアラなど)を使用した場合、ターゲットが次の条件を満たしていれば容疑者フラグが付与されます。

・戦争に参加している(通常戦争かFW)
・支援者と同じコーポ-レーション、アライアンスに所属していない(FWであれば同じ陣営に所属していない)
・PvPに参加している(カプセラログオフタイマーが発生している)

また、コマンドバーストモジュールはフリートメンバーが戦争状態にあるかどうか関係なく、効果範囲内のフリートメンバー全員に適用されます。

中立キャラクターがモジュールを起動すれば、戦争当事者は中立支援艦とも交戦できます。しかし、CONCORDの処分を待たなければならないのは苛立たしく、あまり楽しいゲームプレイだとは言えません。

この問題についてコミュニティからのフィードバックを確認したところ、中立的支援を排除する直接的な措置を期待する声が多く聞かれました。

4月リリース以降、ハイセクで中立的支援を実行し、先に述べた処分条件を満たす場合、CONCORDからは犯罪者フラグが付与されます。セーフティシステムはリモート支援モジュールにも適用されるので、支援役パイロットは緑色あるいは黄色に設定し、意図せぬCONCORD死を防ぐことをお勧めします。

コマンドバーストについては、戦争に関わっていないフリートメンバーを支援する可能性もあるため、少し違った措置をとります。4月リリース後にハイセクでコマンドバーストモジュールを起動した場合、処分条件を満たすキャラクターには効果を及ぼしません。

中立キャラクターに対するペナルティ増加は限定交戦(決闘など)にも適用されますが、パフォーマンス的な理由により、コマンドバーストが限定交戦状態のキャラクターに適用されるのを防ぐことはできません。

これらの変更はコーポレーションメンバーやアライアンスメンバーのリモート支援行為には影響しません(同じ戦争に参加しているはずですから)。また、ローセクで中立的支援が行われた場合、現在と同じ容疑者フラグで処分されます。


◆5月リリース

最も重要かつ広範な変更は5月リリースで予定されています。5月リリースは防御者により明確で具体的な目標を提供すると同時に、戦争システムのあらゆる面における明快さ、分かりやすさ、ユーザーエクスペリエンスを改善することを目指します。

・戦争司令部

5月リリース以降、コーポレーションやアライアンスが非相互戦争を宣言する場合、彼らはハイセクに設置したアップウェルストラクチャを選択しなければなりません。選べるのは港湾機能を持つストラクチャのみで、FLEXストラクチャは対象外です。

このストラクチャは「戦争司令部」に指定されます。戦争司令部が何らかの理由(係留解除や破壊など)で宇宙空間から消えた場合、戦争は継続条件を満たさなくなり、攻撃者か防御者が戦争不適格になった場合、攻撃者が手数料を支払わなかった場合と同じように終戦カウントダウンへ移行します。戦争司令部を所有しているコーポレーションがアライアンスから脱退した場合、コーポレーションの戦争は続きますが、アライアンスの戦争は終戦カウントダウンへ移行します。

戦争司令部の消滅によって戦争が終わった場合、攻撃者は2週間は防御者に対して新しい戦争を宣言できません。この強制的な平和は降伏による終戦の結果と似ていますが、防御者から攻撃者への宣戦布告を妨げないという大きな違いがあります。

複数の戦争を抱えるコーポレーションやアライアンスは、戦争司令部を異なるストラクチャに分散させるか、あるいは特定のストラクチャに集約するかを選べます。宣戦布告後に戦争司令部を変更することはできません。また、戦争司令部は攻撃者には必要ですが、同盟軍や防御者は必要としません。念のためお伝えしておきますが、防御者は戦争司令部が不要なだけであって、戦争適格性を満たすためのストラクチャは必要です。

戦争司令部の情報は戦争レポートで一般公開されるほか、防御者には宣戦布告通知でも伝達されます。

この変更の主な目的は、防御者に明確な目標を提供することです。防御者は戦争司令部を攻撃するか、あるいは戦争司令部の攻略を傭兵に依頼するか、戦争司令部を破壊するために防御者同士で結束するか、目標を達するために色々な手段を選べるでしょう。

攻撃者にとっては、戦争司令部はPvPにつながる要素です。戦争司令部が防衛者の攻撃目標になる可能性は大きく、攻撃者は適切な防衛計画を立てることができます。12月リリースや他の春季リリースを下準備として5月リリースが実装され、戦争が「避けるべき厄介事」から「真の戦い」へ変化するよう願っています。

5月リリース以前から続いている戦争は、定められた猶予期間のあいだ、戦争司令部なしで継続されます。猶予期間を過ぎても終戦を迎えていなければ、その戦争は無効となり、新しいルールのもとで宣戦布告しなおさなければなりません。猶予期間の長さはまだ決まっていませんが、決まり次第お知らせします。

・戦争手数料の単純化

不必要な複雑さを取り除く継続的改善の一環として、非相互戦争の1週間ごとの手数料を単純化します。現在の計算式は次のとおりです。

1週間ごとの手数料 = (log N / log 1.675)^2 300000 N^0.26815

変数Nには防衛側コーポレーション、アライアンスのメンバー数が入力され、最低費用は50Misk/週、最高費用は500Misk/週です。

5月リリース後は次のようになります。

1週間ごとの手数料 = 100Misk

頭の中で計算するのがずっと簡単になりましたね。ちなみに、この数字はいい加減に決めたわけではありません。過去数ヶ月の戦争の平均手数料にかなり近い数字です。

手数料の計算が簡単になるだけでなく、大規模組織へ戦争を仕掛ける動機もわずかに強まるのではないかと思います。他の変更内容と組み合わさり、ニューエデンの戦争により多くのPvPと破壊がもたらされることを期待します。

・相互戦争の改善

相互戦争の始め方と管理方法も改善する予定です。現仕様で相互戦争を始めようとすると、まず攻撃者が一方的に宣戦布告し、防御者が相互戦争へ移行させる必要があります。相互戦争になれば問題ではありませんが、最初は戦争適格性や手数料について気にしなければなりません。私たちは相互戦争を円滑で理解しやすいものに作りかえるため、独自のUIを用意し、開戦と終戦には特殊なプロセスを用いようと考えています。

5月リリース以降、相互戦争は招待と受諾を通して始まります。コーポレーションやアライアンスの参加申請に似た感じです。コーポレーション、アライアンスは他のコーポレーション、アライアンスに対して相互戦争の招待状を送ることができ、送られた相手は招待を受諾するか拒否するかを選択できます。相互戦争は手数料、戦争適格性、戦争司令部のいずれも必要としません。

相互戦争当事者は自由に戦争から離脱でき、通常と同じく24時間の終戦カウントダウンが発動します。戦争内で90日間にわたりPvPキルが発生しなかった場合も、相互戦争は自動的に終了します。

・戦争システムUIの改善

5月リリースでは戦争システムUIも改善するつもりです。まだ初期段階なので画像がありませんが、最新情報は随時お知らせします。

現時点では、コーポレーションウィンドウの戦争タブに関するユーザーエクスペリエンス改善、宣戦布告時のユーザーフロー改善、戦争レポートUIの再設計などを検討中です。通知を受け取ったことを忘れてしまうプレイヤーのために、警告用UIも作ったほうがいいでしょうか。

戦争システムUIを更新してからかなりの時間が経ったので、今後数ヶ月をかけて大幅な改善を加えていければと思います。

戦争システムをできるだけ良いものにするため、4月リリースと5月リリースにはその他のバグ修正や微調整も含まれます。戦争システム関連のバグレポートを送信してくださったプレイヤーに深く感謝します。様々な問題を突き止めて解決するうえで、皆さんのバグレポートは非常に貴重な情報源でした。今後も5月リリースを実装するまで、私たちは戦争システム関連のバグレポートに特に注意を払います。

この開発者ブログの総合感想スレッドで、皆さんからのフィードバックをお待ちしています。12月リリースでの変化をどう感じているか、この春の戦争システム改修プロジェクトをどう思うか、ご意見、ご感想をお聞かせください!

公式フォーラム、ソーシャルメディア、CSMメンバー、EVE Invasion World Tourなどを通じて、皆さんの意見を発信し続けてください。これまでのところ、コミュニティからのフィードバックはプロジェクトで大きな役割を果たしています。今後も間違いなくそうなるでしょう。

先ほど述べたように、3月リリースで予定されている不具合修正はSingularityサーバーに実装されています。修正箇所をテストしてみて、何か気付いたことがあれば教えてください。プロジェクトの最新情報は随時お知らせしますし、計画に変更があれば告知するようにします。

開発者ブログをお読みいただきありがとうございました。皆さんの幸運を祈ります!

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