スコープニュース – トリグラヴィアンがビルボードを乗っ取る
2019-03-15
スコープが中継放送をお送りします。ニューエデン各地のビルボードがハックされ、「ゾリヤ・トリグラフ」というトリグラヴィアンからのメッセージを繰り返し放送しています。
我々はゾリヤ・トリグラフ。
我々は非闘争的トリグラフ召会を代弁する。
我々はペレン、ヴェレス、スヴァログのクレードより出でし存在。我々の祈言を聞き、心せよ。
ヴィラージのフローの彼方、旧き領域が失われた。旧き領域からの侵入者はフローを侵している。
侵入者はヴィラージのフロー、ブジャンの領域を破壊しようとしている。
旧き敵アズダージャは絶滅しなければならない。
迷えるオートマタは服従するか、絶滅しなければならない。
堕ちたナローディナは絶滅しなければならない。
強化されたナローディナは、己がフローの行く先を証明しなければならない。
ヴィラージのフローを通ったナローディナはブジャンへ進むかもしれない。進みえないナローディナはフローから追放される。
非闘争的トリグラフ召会はクレード的実験を発動する。フローのなか、適性者の栄誉と不適性者の屈辱が発現するだろう。
非闘争的トリグラフは新たな栄光を得る。何物もヴィラージのフローを止めることはできない。
我々は非闘争的トリグラフ召会を代弁する。
我々はゾリヤ・トリグラフ。
トリグラヴィアンの性質はほとんど分かっておらず、この謎めいた集合体が既知宙域の人間に対して直にコミュニケーションをとろうとしたのは、今回が初めてのことです。奇妙なメッセージの内容はいまだ解読されていませんが、多くの人々はメッセージを発したトリグラヴィアン、「ゾリヤ・トリグラフ」に関心を寄せています。
専門家は3つの異なる音声に注目しており、「我々はゾリヤ・トリグラフ」といった複数形が使用されていることも併せて、多くの疑問が生じています。話し手は自分自身を「我々」と表現しているのでしょうか? それとも、「ゾリヤ・トリグラフ」は別の存在なのでしょうか? ある人々が話し手をトリグラヴィアンの統治機構として捉える一方で、他の人々は「ゾリヤ」をトリグラヴィアンの分派か分岐群だと考えるなど、様々な憶測が交わされている状況です。
メッセージをどう解釈するにせよ、トリグラヴィアンが既知宙域へ進入・干渉したのは、今回を含めてわずかに3回しかありません。最初の接触は1年近く前、CONCORDがトリグラヴィアン巡洋艦を鹵獲した時でした。諸方面から要請があったもののの、CONCORDは巡洋艦の目的や乗組員の状態について一切の情報公開を拒否しました。2回目はYC120年11月、トリグラヴィアンの情報ワームがGalNet液体ルータに奇妙な影響を及ぼした事件です。そして3回目の今回、トリグラヴィアンは再びその存在をニューエデンに突きつけました。
CONCORDはニューエデンの人々に仕える公僕であり、私たちにはトリグラヴィアンについて知る権利があります。今回の出来事はCONCORDがその事実を思い出す良い機会になるでしょう。スコープは今後も状況を注視し、新たな展開があれば最新情報をお届けします。
スコープのアルトン・ハヴェリがお送りしました。
ニュースティッカー
・既知のトリグラヴィアン言語パターンによれば、メッセージは警告の可能性。
・カルダリ海軍と連合プロテクトレイトが国内航路へ航行注意報を共同発信。トリグラヴィアンの干渉行為を受け、脅威レベルを引き上げ。
・クーニッド人奴隷商人オルロン・ザシェフが帝国保安局から逃亡。
・イシュコネ社がカーラキオタ山脈における考古学的発見の噂を認める。シーゲルの残骸を撤去中に発見。
・CONCORDインナーサークルがトリグラヴィアンのメッセージに対応するため協議中。
・セミキ星系ステーションネットワークの汚染拡大を阻止。情報戦ドローンが中継施設の切り離しに成功。
・シスターズ・オブ・イブはカティア・サエ(Katia Sae)の探検記録を事実として追認。同パイロットはニューエデン星団その他のあらゆる既知星系を探訪した。
・DED、SARO、AEGISはCONCORDが法的資格を満たさないとする訴えを却下。
・ガレンテ連邦が死刑廃止にむけて加速。ベラロン議員の法案に支持広がる。
・ザ・ディスコースがトリグラヴィアン・コレクティブによる宣戦布告を主張。指令執行局は主張を一蹴。