ギャラクティック・アワー ニュースダイジェスト : アビスからの侵略者
2019-06-04 10:08 スコープ、レト・グロリアクス
侵略者と化したトリグラヴィアンがアビサル・デッドスペースから現れ、ハイセキュリティ宙域を飛び回っている。CONCORDは平静を保つよう呼びかけているが…。「レト・グロリアクスのギャラクティック・アワー」は世界各地のニュースを要約版でお届けする。
◆トリグラヴィアン艦隊がハイセキュリティ宙域をうろつく
ジェネシス、ユーライ発-先週火曜日、コレリ、ハートモ、ユーへリア星系周辺に初めてトリグラヴィアン艦が姿を現した。それ以来、トリグラヴィアンはニューエデン各地の星系をうろつき回っている。彼らの行動は今のところ大規模な偵察活動に限定されているようだが、活動宙域に侵入した宇宙船には容赦なく攻撃を加えている。
トリグラヴィアンの偵察部隊が展開している星系には様々な影響がでており、トリグラヴィアンが時空コンジットや特異技術を大規模に使用した結果だと考えられている。一部アナリストは、トリグラヴィアンが時空を局所的に変化させ、意図的に実験を行っているのではないかと推測した。
さらに憂慮すべき事実は、トリグラヴィアンの偵察部隊が襲来した星系では、明らかに通信ネットワークが干渉されていたことだ。トリグラヴィアンの情報戦技術が通商保護委員会のネットワークや、スターゲート、ステーションの情報プロトコルを突破できるのは間違いない。CONCORDはトリグラヴィアンが封じ込め状態にあると述べ、独立カプセラにはトリグラヴィアン艦の排除を支援するよう要請しているが、より踏みこんだコメントは一切発表していない。
◆星系や惑星当局はCONCORDの対応を批判
ジェネシス、ユーライ発-トリグラヴィアン艦隊が襲来した星系や惑星から、CONCORDの対応に批判の声が上がっている。オルボール星系のシリアル・デュフェイ行政官は、DEDの反応が「貧弱で、連邦海軍と大差ない」と話し、CONCORDと連邦政府を同時に批判した。CONCORDのガレンテ代表団の中でも、トリグラヴィアンが侵入した連邦行政区から選出された人々は、CONCORDの「封じ込め方針」をひときわ声高に批判している。
メトロポリスのアニ、バーヴィガード、フリブロディ・コンステレーションを担当する、ヘク民間防衛区のヴォルガル・クルセボク民兵司令官は、「CONCORDの鈍い反応には驚かない」と語り、アルギンタル・コンステレーションのガレンテ民兵組織から「はるかに多くの協力」を得たことを明らかにした。また、ヴォルガル将軍は「コレリ周辺でトリグラヴィアンを迎え撃ったカプセラ達の最高の戦いぶりが、共和国や連邦に影響を与えた」とも指摘している。
アマー当局はCONCORDの活動について沈黙を守っているが、惑星を領有する貴族はトリグラヴィアン侵入による貿易の制限に不満を漏らしている。星系やコンステレーションを領有する貴族は、帝国全体の防衛方針にもとづき非カプセラ貿易路を閉鎖しなければならないものの、こちらも警戒情報を発するに留まっている。しかし、帝都ダム・トーサッドの皇宮にはここ数日のあいだに多くの関係者が押し寄せており、今後の展開は不透明だ。カルダリでは豊富な備蓄在庫から大量の武器が放出され、星系と惑星の防衛部隊に支給された。彼らは「カルダリ連合が必要とする国防の、いかなる部分も」CONCORDに頼るつもりはないと断言している。
◆ニューエデン列強がトリグラヴィアンに対する防衛と協力を協議
ジェミネイト、FDZ4-A発-意識思考学会の招待に応え、インナーサークルを構成する五勢力とCONCORDの代表団が集合。インタキシンジケート、モードゥ部隊、ORE、シスターズ・オブ・イブなどの外部勢力、アマター自治領、クーニッド王国、サッカー部族などの関係勢力も招かれ、学会が管理するFDZ4-A星系に集まっている。
極めて異例なことだが、学会の強い主張により、エンジェルカルテル、ガリスタス海賊団、サーペンティス社も会合に招待された。ただし、ギャラクティック・アワーはブラッドレイダー盟約とサンシャ国が招待されなかったことを確認している。
◆最高裁判所がトリグラヴィアンに関するFIOの報道差止命令を無効化、カプセラメディア問題に争訟性なし
エッセンス、ビロア発-連邦情報局は、ガレンテに登録された報道機関がトリグラヴィアンの侵略について詳しく報じることを防ごうと、報道を禁じる差止命令を入手していた。しかし、ガレンテ最高裁判所は先週末に緊急審理を行い、7人の最高裁判事は差止命令を無効とする略式判決を満場一致で下した。ブロイアル・アルセレット最高裁長官はさらに、連邦政府が差止命令の再適用について大法廷での審理を求めたとしても、最高裁判事は13人全員が拒否すると明言した。
判事たちは判決理由について、宇宙施設や入植地に住む連邦市民がカプセラメディアに広くアクセスする権利は、ユーライ協定のFTL通信に関する規定で保障されているため、差止命令は無効であり、全体的に争訟性を欠くと指摘。3人の判事は補足意見を述べ、この差止命令は連邦市民を居所によって区別し、情報アクセス能力に著しい不平等をもたらす、ほとんど憲法違反に等しいものだと批判した。連邦情報局はこの判決についてコメントしていない。
よく取材を行い、真実を伝えることを恐れない、良質なジャーナリズム。今回は連邦憲法の下で、そういったジャーナリズムがいかに大切な役割を持つか再確認されたと言えるだろう。ギャラクティック・アワーはあらゆるメディアの同僚たちと共にこの判決を祝いたいと思う。
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