ベクサー海軍仕様とアルファクローンのドローンスキル変更について
2019-07-18 – By The EVE Dev Team
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カプセラ諸君、ご機嫌よう!
今回の開発者ブログでは、ベクサー海軍仕様とアルファクローンのドローンスキルの変更案についてお話しします。
この変更案はコミュニティからの提案やフィードバック、CSMとの議論を経て生み出されたものです。数週間前にトロントで開催されたEVE Northにおいて、私たちは変更案の内容を告知しましたが、Singularityサーバーで公開テストを行う準備も整いました。変更内容を皆さんの手で確かめ、ぜひご意見を聞かせてください!
2つの変更が目指すゴールはやや異なりますが、ゲームプレイの同じ領域に影響を与えるため、一緒に議論するのが最善だと考えました。ちなみに、今後数ヶ月で予定されているバランス調整はこれだけではありません。現在検討中の他のバランス調整については後日お話ししましょう。
◆ベクサー海軍仕様
ベクサー海軍仕様はガレンテ連邦が開発した2種類の海軍仕様巡洋艦のうちの1種です。現在はドローン主体の攻撃特化艦としてデザインされており、かなり高いドローンDPSを擁するかわりに防御力が犠牲にされ、小さなドローンベイで予備機の搭載も制限されています。
この船はヌルセク宙域のアノマリ攻略というニッチな領域で定番になり、ゲーム内で最もよく使われる船の一つとなりました。ベクサー海軍仕様はDPS、機動性、使いやすさ、お手頃価格といった魅力を兼ね備えているため、アノマリ攻略の堅実な選択肢になったのです。また、これらの理由から、ベクサー海軍仕様はゲーム規約違反のBOT使用者に最も愛用される船になってしまいました。
ある船が特定の分野でこれほど支配的になる時は、必ず副作用を伴います。それは、他の選択肢を締め出し、船を選ぶ楽しみを失わせてしまうという副作用です。私たちはベクサー海軍仕様の優位さを和らげるために少しずつ微調整を加えてきましたが、今回はデザインを大幅に改めるのが最善策だと結論付けました。
このデザイン変更により、ベクサー海軍仕様は新たなニッチで活躍する可能性を手に入れます。アノマリ攻略の定番ではなくなりますが、強力かつ刺激的な特性は維持されるはずです。
ベクサー海軍仕様に対する変更案には、次のような目標を設けています。
・ヌルセクアノマリを攻略する船を選ぶとき、より興味深く多様性に富んだ選択肢を提示する
・ベクサー海軍仕様の新たな特性を、プレイヤーにとって刺激的で好ましいものにする
・ベクサー海軍仕様の新たな特性は、ガレンテ艦と海軍艦に共通するテーマを反映したものにする
これらの目標を実現するため、私たちはベクサー海軍仕様のボーナスと艦船性能を全面的に改める予定です。
現在の計画では、ベクサー海軍仕様にはドローンの追跡速度ボーナス、中型ハイブリッドタレットのダメージおよび追跡速度ボーナス、アーマーリペア量ボーナスが付与されます。タレットスロットも増加し、PWGとCPUが強化されるので装備の幅が広がります。さらに10MN・50MN推進モジュール使用中の機動性も向上し、シグネチャ半径も小さくなります。
引き換えに、ドローン帯域幅を50Mbit失い、通常のべクサーと同じ75Mbitになります。新しいベクサー海軍仕様は、パイロットがタレットとドローンの両方を活用するのであれば、様々な状況に対応できる戦闘能力、優れたアクティブアーマー、高いDPSを提供してくれるでしょう。
ベクサー海軍仕様の新たな性能値は次のとおりです。
スキルレベル(ガレンテ巡洋艦)ごとのボーナス:
・ドローンのHP、ダメージ、追跡速度 +10% (これまではHP、ダメージ、採掘量 +10%、追跡速度 +5%)
・中型ハイブリッドタレットのダメージと追跡速度 +10%
・アーマーリペア量 +7.5%
スロットレイアウト: 4H/4M/6L、3タレット(+1)、3リグスロット、400キャリブレーション
フィッティング: 850PWG(+50)、350CPU(+40)
HP(シールド/アーマー/ストラクチャ): 1650hp/3000hp/3000hp
キャパシタ(容量/リチャージ時間/平均キャパシタ回復量): 1500GJ/490s/3.06GJ
機動性(最高速度/慣性修正乗数/質量/ワープ速度/軸合わせ時間): 210m(-10)/0.51×(+0.07)/9,700,000kg(-1,610,000)/3AU/6.86s(-0.04)
ドローン(帯域幅/収容量): 75(-50)/200
ターゲティング(最大ターゲット範囲/スキャン分解能/最大ターゲットロック数): 52.5km/285mm/7
センサー強度: 20磁気
シグネチャ半径: 130m(-15)
カーゴ容量: 460m3
全体的に見れば、ベクサー海軍仕様はかなり強力なPvP艦となり、強力なアーマー回復能力のおかげでPvEでも活躍できるでしょう。ただし、新仕様のベクサー海軍仕様はブラスターとドローンを組み合わせなければ、旧仕様がドローンのみで達成していたDPSを再現できません。
あまり操作せずに放っておけるアノマリ攻略艦として使用した場合、新しいベクサー海軍仕様のDPSは33%低下します。また、質量、最高速度、慣性修正定数が変更されることで、10MN・50MN推進モジュール使用時は今まで以上に優れた機動性を発揮しますが、100MNアフターバーナー使用時の機動性は今までより少し低下します。
新しいボーナスはガレンテ艦と海軍艦の共通テーマになじむものです。アーマーリペア量7.5%増加はガレンテ艦に広く見られるボーナスで、インカーサス、ミュルミドン、ブルティクス、ハイペリオン、ニナズ、デイモス、エオス、アスタルトが有しています。
新仕様のベクサー海軍仕様により、このガレンテ艦の特徴がT1巡洋艦まで広がることになりますが、追跡速度ボーナスは海軍艦の大きな特徴の一つです。追跡速度10%増加がタレットとドローンの両方に適用され、ベクサー海軍仕様は小型の高速目標に対して極めて有効な船になるでしょう。
私たちはSingularityサーバーで新しいベクサー海軍仕様を試してもらいたくてワクワクしています。誰でも簡単にテストできるように、船は各地のマーケットで100iskで販売されていますので、ぜひ感想を聞かせてください。
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◆アルファクローンのドローンスキル
私たちはアルファクローンが使用できるドローンスキルについても変更を計画しています。複数のアルファクローンで複数のヌルセクアノマリを攻略する方法がBOT使用者の常套手段となっているため、BOT対策の一環としてこの変更を行います。
私たちはアルファクローンのスキル上限を次のように変更したいと考えています。
・大型ドローンオペレーションをレベル4からレベル3へ
・中型ドローンオペレーションをレベル5からレベル4へ
・ドローンインターフェイスをレベル4からレベル3へ
この変更を加えた後でもアルファクローンはドローンを効果的に使うことができますが、秒あたりダメージは現在より減少します。また、中型ドローンのうちT2と「強化型」は使用できなくなりますが、海軍仕様と「統合型」はそのまま使用できます。
アルファクローンで可能な限り高いDPSを実現したいと考えているプレイヤーは、ドローンではなくタレットやミサイルに比重を移したほうがやや良い結果につながるかもしれません。
これらのスキルレベルをトレーニング済みのアルファクローンは、アルファステートでいる間はスキルレベルが無効になります。他のオメガクローン用スキルがアルファステートで使用できないのと同じです。
ベクサー海軍仕様のリバランスと同じく、アルファクローンのドローンスキル変更もSingularityサーバーに実装済みです。関心のあるプレイヤーは新条件をテストして、フィードバックをお寄せいただければと思います。
開発者ブログをお読みいただき、ありがとうございました。フォーラムでご意見・ご感想を伺えることを楽しみにしています!