ギャラクティック・アワー ニュースダイジェスト: 火種と外交
2019-10-21 14:03 スコープ、レト・グロリアクス
ガレンテ・カルダリ、アマー・ミンマターの紛争宙域が火種となり、闘争と外交が繰り広げられている。「レト・グロリアクスのギャラクティック・アワー」は世界各地のニュースを要約版でお届けする。
◆インタキ議会はライダイ部隊がインタキ5から無条件撤退することに同意
プラシッド、インタキ発-インタキ議会は「LDPS第203混成資産保護連隊および友軍部隊がカインタ・ヤバート軌道打ち上げ施設から無条件かつ無制限に撤退する」協定に同意した。連邦防衛同盟がヴィリエット・コンステレーションを制圧し、インタキ5にも連邦海兵隊が展開していることを考えると、意外な展開である。
ギャラクティック・アワーが入手した情報によると、インタキ議会とライダイ社の協定には、ライダイ側が「使い捨て型自動防衛・阻止・阻害(DADDI)」システムの無力化コードを提供することが含まれている。DADDIシステムは打ち上げ施設周辺の広い範囲に設置されており、LDPS第203CAP連隊がカインタ・ヤバートの防御陣地へ後退して以来、DADDIシステムの兵器やドローンのために数百人が死傷したといわれている。しかし、ライダイ社はDADDIシステムの設置を否定し、無力化コードは「独立傭兵集団への情報戦」を通して入手したものだと主張した。
立入禁止区域に散らばる無差別攻撃兵器を確実に無力化するという目的は気高いものに思えるが、インタキ議会のメンバーがライダイ社から金銭を受け取った疑惑もあり、議会はデモ隊や非政府組織、急進派政党から繰り返し非難されている。なお、ライダイ部隊は既に撤退を始めており、CONCORDの紛争監視部隊が護衛についている模様だ。
◆義勇兵に背任行為の疑い…サルム家は動員と「教化」を命令
ドメイン、サルムプライム発-緊急義勇兵戦争権限法にもとづいて管理されているアマー・ミンマター紛争宙域において、両陣営の義勇兵が共謀し、背任行為を働いていると告発された。この訴えを受け、サルム家当主アラハ・サルムの秘書官、カティブ・オラカル・ゼル・サルム卿が有志義勇兵への命令を伝達。ディボイドとブリークランドにおける「攻勢を倍加」するよう命じ、特にオーザッド星系を「優先目標」に指定した。
さらに波紋を広げたのは、サルム家が「反乱地域北部」での「労働力獲得遠征」を外部に依頼したこと、そしてフロセスウィン4の「全面教化」を命じたことだ。アマー帝国の領土再編政策から解釈するなら、反乱地域北部とはミンマター共和国のメトロポリスを指している。とはいえ現実的に考えれば、実際の活動対象は義勇兵が戦っている紛争宙域に限られるだろう。ミンマター当局はメトロポリスで「CONCORD法規や国家間条約に違反する奴隷化行為」が行われるとして、激しい敵意をあらわにしている。
「反乱地域南部」、すなわちヘイマターとモルデンヒースの監督を任されているアーディシャパー家は、この件における立場を明らかにするよう求められ、「ディレリックをトリグラヴィアンとブラッドレイダーから防衛することに注力しつつ、戦場の忠実な義勇兵たちには確実な支援を提供していく」と述べた。しかし同時に、「第24次帝国十字軍が背任のかどで告発されたことに強い懸念を抱いている。変則的な輸送活動や疑わしい経済活動について、帝国保安省が調査を行うべきだと考える」とも述べた。
◆CONCORDインナーサークルが紛争宙域での地上活動について合法性を議論
ジェネシス、ユーライ発-CONCORDインナーサークルが会合を開き、紛争宙域における地上活動を法的側面から議論している。惑星での活動といえば、最近注目を集めていたカルダリ系PMCや企業部隊に加えて、アマー皇家と傭兵部隊も軍事活動を拡大しつつある。インナーサークルはトリグラヴィアン、ドリフター、その他海賊勢力と戦うために必要なリソースが国境紛争へと流出してしまうことを恐れているようだ。
ギャラクティック・アワーは非公開会合が始まる前にインナーサークル・アマー代表のサーダン・ゼル・クオシュ元帥を取材し、近況についてコメントを求めることができた。
「我が国が『超法規的惑星侵入行為』をどう捉えるかは、ガレンテ連邦とミンマター共和国の『超法規的制裁』に大きく左右されるだろう。両国はアマー帝国と臣民を一方的に制裁し、現在も継続している。彼らが星間問題における『超法規的措置』を終わらせることにそれほど熱心なら、自分たちの経済封鎖や妨害行為を省みるのが自然な話ではないかな」
ミンマター代表のケイタン・ユンとガレンテ代表のデヴァン・マレートからは、会合が始まる前にコメントを得ることができなかった。
◆ヒャショーダ社、イシュコネ社、ウィルコミ社が企業連合「コンバインTNR」を設立
キモトロ、ニューカルダリ発-カルダリ連合の巨大企業であるヒャショーダ社、イシュコネ社、ウィルコミ社は、新たな企業連合のもとで協力関係を構築すると発表した。3社は完全な独立状態を保ちつつ、通商・金融コンソーシアムの「コンバインTNR」を共同所有し、星間ビジネスの利害を調整していく方針だ。
3社はこれまで調整を重ね、最近はニューカルダリ星系の海洋惑星マティグで会合を開いていたが、今回の発表によって一連の交渉の成果が明らかになった。今やヒャショーダ社、イシュコネ社、ウィルコミ社は「ティウナカマ・ネンカナヴ・リマサイッカン」、すなわち「オーシャンウィンド・コーポレートコミュニティ」という新派閥を形成したわけだが、その主な理由はCBD社、ノゴエイハヴィ社、ライダイ社が設立したPKNインターステラーへ対抗することにあると思われる。
カルダリ企業政治の観測筋は、最近になって2つの企業連合が形成されたことで「愛国派」が分裂状態となり、八大企業全体を巻き込んだ再編が進んでいると指摘した。アナリスト達はカーラキオタ社とスクーベスタ社もすぐに自分たちの企業連合を発表するだろうと予測している。
◆連邦選挙委員会がガレンテ大統領選挙日を決定
エッセンス、ビロア発-ガレンテ連邦選挙委員会は、連邦大統領選挙をYC122年2月28日および29日に実施すると発表した。連邦大統領の就任式は3月20日に行われる予定。ガレンテでは毎年元老院議員の5分の1が選挙対象となり、5年で全議員が選び直されるため、大統領選挙と並行して180議席の元老院議員選挙も進められる。
大統領選挙の日程は連邦元老院、各星系の行政官、連邦軍事委員会、そしてジャックス・ローデン大統領との協議を経て発表された。これは、紛争その他の政治的問題を抱えている地域であろうと、あらゆる連邦領で選挙権が行使されることを確実にするための四段構えだ。新たな連邦大統領を選ぼうとしている人々にとって、トリグラヴィアンとの戦いが続いていることは若干の懸念材料になっているが、2期を務め終えて退任するローデン大統領は、すべての連邦市民が民主的権利を行使する機会を得るだろうと力説している。
ガレンテメディアは誰が主要候補になるか数ヶ月前から推測しており、選挙期間の始まりを告げる立候補宣言を心待ちにしている。
その他のニュース
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・カーラキオタ社とスクーベスタ社がアチュラ星系の企業山荘で協議中
・マター惑星安全保障調整局、「反逆カプセラによる暗殺の脅迫」を理由に保安捜査
・速報: インタキ5のレノイカとナビー・アカトで暴動発生。インタキ議会が襲われる
・速報: 議会派のインタキ民兵隊、デモ隊を支援する「反乱民兵」と交戦
・速報: 連邦海兵隊が都市部へ帰還中。ライダイ部隊の撤退監視はCONCORDに委ねる