スコープニュース短報 YC122年3月2日
2020-03-02 00:00 スコープ、リナ・アンバー
◆ガレンテの通信ネットワークが「97%まで回復」 連邦非常事態は継続
エッセンス、ルミネール発-ガレンテの通信ネットワークはほぼ完全に復旧したと報じられているが、ジャックス・ローデン大統領は追って通知するまで連邦全体で連邦非常事態を継続すると発表した。
昨夜の連邦安全保障会議の発表は、市民が待ち望んでいた内容だった。
「連邦の全通信ネットワークは、先週ガレンテ連邦が攻撃を受ける前の帯域幅の97%まで回復し、一般利用に開放されている」
だが、ローデン大統領の大統領令を受けて、連邦安全保障会議は連邦非常事態を無期限延長した。元老院は正式には異議を唱えていないものの、連邦憲法にかかわる問題として、緊急措置に対抗する権限を持っている。ガレンテ各地では日常とは異なる警戒態勢や、星系や惑星レベルでの通信システムの復旧作業が続いており、事件に対する徹底的な調査も行われていることから、ガレンテが今なお深刻な脅威にさらされているという感覚は弱まっていない。
◆ 連邦選挙委員会は選挙日程の早期決定を否定
エッセンス、ビロア発-連邦管理局、元老院、連邦軍事委員会、連邦選挙委員会は協議の結果、非常事態が解除されたのち速やかに実施すべき連邦選挙について、日程を早急に設定しないことを決めた。選挙委員会は「憲法により義務づけられた絶対必要な選挙を実施するため、全力を尽くす」とコメント。しかし、委員会は状況が完全に安定するまで具体的な日程を決めることはできないと考えている。
選挙日程を検討するにあたり、2月27日のテロ攻撃で重傷を負った大統領候補たちの健康状態も考慮された。セレス・アガード知事、スヴィオ・ベラロン元老院議員、シェイリーン・ラムネヴ元市長は危険な状態を脱したが、アガード知事は肉体的に死亡してクローンで蘇生した際に一定量の経験を喪失。同じ大統領候補であるワヤキ・カヤラ議員がコンテンポグロク療法を通して知事を支援している。ベラロン議員は神経損傷を防ぐための治療が成功し、意識を取り戻してインタキ星系で順調に回復中。ラムネヴ元市長は命が危ぶまれる状態ではないものの、現在も集中治療を受けている。
◆ アマー義勇軍がフロセスウィン星系へ逆襲 ミンマター地上軍の攻勢が一時停止
メトロポリス、フロセスウィン発-フロセスウィン4南部大陸でミンマター軍の攻勢が続くなか、第24次帝国十字軍は宇宙からの支援を阻むため同星系を逆襲、制宙権を確保した。地上では先週末にかけて激しい戦いが行われ、アマー軍占領地へ突入した共和国コマンドは、サルム家の支配地域を大きく3つに分断していた。
アマー義勇軍がフロセスウィン星系を奪還して戦略目標を達したことで、ミンマター軍は攻勢の一時停止を余儀なくされたようだ。南部大陸上空では、軌道宙域をめぐる熾烈な争いが始まっている。なお、南極海からのさらなる戦略兵器の発射は確認されていない。アマー軍の拠点は海に通じるルートを維持しており、占領地間をつなぐ回廊地帯を海岸線にそって確保したいと考えているらしく、そのためには反物質兵器による破壊行為も辞さないようだ。
その他のニュース
・ルミネール星系の連邦証券取引所は元老院商業委員会の取引制限のもとで営業再開
・CONCORD紛争監視局「軌道上からフロセスウィン4南部大陸沿岸部を調査し、反物質弾頭の空中炸裂を確認」
・カルダリがカルダリ海軍と連合ピースキーパーの警戒態勢を解除。連邦向け輸出品の減税は継続
・アラル・チャーケイドが聖ガルケ大聖堂の献堂式で枢機卿に昇格
・クマター・アレク・ベリアルシュ「ミンマター共和国に無数の敵が潜んでいるおそれがある」