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スコープニュース短報 YC122年3月19日
2020-03-19 00:00 スコープ、リナ・アンバー

◆ジャックス・ローデン大統領、「ガレンテ連邦の政治と社会の正常化」を3月28日までに実施

エッセンス、ルミネール発-ジャックス・ローデン大統領は市民社会と政界の高まる圧力に応え、連邦管理局の全部門が「ガレンテ連邦の政治と社会を3月28日までに正常化」することを目指すと発表した。ローデン大統領の説明によれば、大統領は28日を期限とした連邦緊急事態の段階的緩和を指示し、連邦選挙委員会にも同日に大統領選挙と元老院議員選挙の日程を発表するよう求めたという。

さらに、ローデン大統領はテロ事件に関する独立調査委員会の設立に向けて、元老院へ提案を準備するよう要請した。連邦安全保障会議もすべての制限措置を最小限に削減し、3月28日には完全に終了するよう指示されている。連邦情報局は証拠収集活動について、元老院安全保障情報委員会の明確な指示にもとづいて行動するよう命じられた。

もはや不要との見方が強まっている緊急措置には抗議の声が続いているが、多くの市民団体はローデン大統領が今月末までに政治的・社会的自由を正常化すると約束したことに満足感を示した。ガレンテ各地の惑星当局は封鎖や占拠のような抗議活動をやめるよう呼びかける一方で、市民が自分たちの自由を再確認できたことを祝福している。

◆CONCORD紛争監視局がフロセスウィン4の「破滅的な結末」を警告 インナーサークルは四大国代表団を交渉再開のため招集

ジェネシス、ユーライ発-CONCORDインナーサークルは紛争宙域の危機的状況について改めて交渉するため、四大国代表団をユーライ星系へ緊急招集した。CONCORD紛争監視局はフロセスウィン4が「破滅的な結末」を迎える可能性を警告しており、交渉再開の呼びかけは今までにない焦りを帯びている。

インナーサークルが目指しているのは、ユーライ合意、ユーライ協定、緊急義勇兵戦争権限法の整合性を図り、四大国を新たな解決策へ導くことだ。前回の交渉は、ガレンテ・ミンマター同盟による対アマー経済制裁の範囲と法的位置づけをめぐって平行線となり、両陣営の深い溝を埋めることができなかった。カルダリは基本的には柔軟な姿勢をとっているものの、ユーライ合意とユーライ協定に関する再交渉では制裁問題も扱うべきだとするアマーの主張に同調している。

ここ1年ほどのあいだ、四大国による明らかな侵略行為を含む惑星紛争が頻発し、混乱した法的状況がいかに機能していないかが浮き彫りとなった。ガレンテとカルダリは、両国の周辺勢力が起こした比較的小規模な軍事行動からそれぞれのやり方で手を引いたが、アマーとミンマターの戦いは悲惨な国境紛争の域を超え、全面戦争に近い危機的な状況へ発展しつつある。特にサルム家が侵攻したフロセスウィン4では、両軍が全滅するような展開さえ起こりかねない状況だ。

インナーサークルは早急に妥協点を見つけ出すため、最後の努力として集中協議に乗り出そうとしている。

◆アラル・チャーケイド枢機卿公がテロ活動を公言 「反乱地域に9万3千の黒き短剣を放つ」

メトロポリス、フロセスウィン発-クーニッドの悪名高き軍事的・宗教的指導者であるアラル・チャーケイド枢機卿公は、フロセスウィン4全域に向けてメッセージを放送し、ミンマター国内でテロ活動を行うと脅迫した。チャーケイドは放送において、「反乱地域に9万3千の黒き短剣を放つ。その者たちは必ずや、ミンマターの血にまみれた獣の黒々とした心臓を求めるであろう」と予告。「黒き短剣」はアマーの儀式用の武器を、「反乱地域」はミンマター共和国のことを指している。アマー神話の研究者たちは、9万3千という数字がクーニッドの宗教的慣習において特別な意味を持つと考えているようだが、はっきりした答えは出ていない。

チャーケイドが惑星に到着して以来、彼がジョラン・クラール市に設けた拠点から行っている放送は、アマー側のプロパガンダでもひときわ目立った存在になっている。彼の放送は宗教的かつ熱狂的なのが特徴で、ミンマター側の戦闘員からは特に嫌われている。枢機卿公はプロパガンダの始まりと終わりに、必ず聖歌と宗教的な叫びを放送しているが、これにはアマー側の前線指揮官さえも辟易しているという情報がある。

皇宮関係者の一人はこの異様な状況について、匿名を条件に語ってくれた。
「多くの貴族がファバイ枢機卿公を『手に負えない奴』だと考えているが、あの男はクーニッド王の直臣にして宗教評議会の枢機卿。チャーケイドはアマー帝国で最も危険な人間の一人なのだ。とはいえ、彼がなぜお咎め無しでいられるのか不思議に思っている者も大勢いる。枢密院がチャーケイドの権力を抑えるために動いたという噂もあるが、今回の件は聖戦の色合いが濃くなる中で起きたこと。法が許すぎりぎりの範囲で動いたとしか見なされないだろう」

その他のニュース
・対トリグラヴィアン戦力の維持が危ぶまれるなか、モードゥ部隊がローセク宙域で宙間戦闘演習を計画
・サーダン・ゼル・クオシュ元帥、CONCORDで記者会見中にチャーケイド枢機卿公のテロ予告を知り「激昂」した模様
・モルデンヒースのエンジェルカルテルが大打撃。RSS指揮下のクルースアル工作員とセイカル派遣グループが襲撃実行
・ミンマター部族会議が「サンマターの安全保障調整サークル」について検討。マター惑星安全保障調整局はアマー工作員の脅威を警告
・PKNインターステラーがクァフェ社に研究委託。「経頭蓋ナノコントローラーとソフトドリンク配送システムの連携による娯楽的軽食の可能性について」

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