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PLEX for GOOD、EVE、そしてCCPについて
2020-05-06 – By CCP Hellmar
親愛なるEVE Onlineコミュニティへ。
17年前の2003年5月6日、一つの宇宙が誕生しました。何週間も睡眠不足が続いていましたが、私はEVE Onlineをリリースした日のことをよく覚えています。それは公開ベータテストの終わりを飾る最終戦争のあとに訪れた、どちらかというと静かな始まりでした。17年目を迎えたEVEがもしアイスランドのティーンエイジャーだったなら、きっと私たちはEVEがパイロットライセンスを手に入れたことをお祝いしていたでしょう！ 年を追うごとにEVEを新たな高みへと押し上げつづけてくれた、何百万ものプレイヤーと数千人のCCP社員の皆さん。今日という色々な意味で素晴らしい日に、私は皆さんへ心からの祝福と感謝の意を表します。
ちょうど1ヶ月ほど前、私がCCPで働き始めてから20周年を迎えた月に、新たなPLEX for GOODキャンペーンとCCPの現状をお伝えしました。
今回はEVEの誕生日を祝うため、PLEX for GOODについての追加情報と、EVEやCCPに関する最新ニュースをお届けしたいと思います。
◆PLEX for GOODとプロジェクト・ディスカバリーについて
直近のEVE Pulseでお見せしたように、アイスランド大統領がEVEプレイヤーにむけて演説を行い、COVID-19対策のPLEX for GOODが目覚ましい成果を収めつつあるとお墨付きを与えてくれました。今回のキャンペーンは少なくとも6月中は継続され、過去のどのキャンペーンよりも長く行われることになりますが、実際のところCOVID-19は過去の災害と比べても並外れた脅威なのです。CCPはニューエデンにバーチャルマスクを届けるべく準備を進めており、マスクは募金者への返礼品となります。過去のPLEX for GOODと同じく、皆さんは今回も期待を超える寄付金を寄せてくださり、COVID-19との戦いに既に10万ドル以上が集まっています！ 現在の世界経済を考えると、誰もが寄付できる状況ではありません。しかし、専門家のアドバイスに従い、医療関係者へ支援と感謝を捧げ、(必要に応じて)マスクを使い、十分に気をつけて行動すれば、寄付の有無にかかわらず私たち全員がこの困難な時代のなかで重要な役割を果たすことができます。
また、私たちはコミュニティからの要望に応え、新たな寄付先を追加しました。募金者はPLEX寄付契約を作成する際、説明欄を使ってジョンズ・ホプキンス健康安全保障センター(CHS)を寄付先に指定できます。COVID-19の影響は広く深い範囲におよんでいるので、寄付先に関してさらなる提案がある方は是非お聞かせください。
期待を超えた成果といえば、プロジェクト・ディスカバリーについてお話ししましょう。私たちはMassively Multiplayer Online Scienceをパートナーとして、プロジェクト・ディスカバリーを着々と進めてきました。この素晴らしい市民科学プロジェクトにおいて、第一弾ではタンパク質の折りたたみ構造を解析してHuman Protein Atlasを支援し、第二弾では系外惑星探査に乗り出しました。次の第三弾では、COVID-19との戦いに貢献したいと考えています。具体的な情報については詳細が固まり次第お知らせする予定です。それまでは、私たちと同じようにFolding@homeに参加することもできます。
◆EVE Onlineについて
ベテランからルーキーまで、多くの人々がEVE Onlineに集まってきています。EVEプレイヤーは新人カプセラを歓迎してきましたが、世界中の人々が物理的に距離を取らなければならない今、皆さんの暖かな姿勢はこれまで以上に重要さを増しています。物理的な距離は必ずしも社会的な孤立を意味するものではなく、EVEプレイヤーがここ何週間かで見せてくれた反応は、EVEにとってこれ以上望みようがない最高の誕生日プレゼントです。
厳しい日々が続くなか、ベテラン達のコミュニティがお互いを助けあう光景も目にしました。「タフな時代は長続きせず、タフな人は生き永らえる」と言われます。どんな困難も乗りこえるEVEプレイヤー特有の強靭さを発揮し、皆さんの周りの人々を助けてあげてください。
先月再始動したEVE Chinaは急速にプレイヤー数を増やしています。このペースでプレイヤーが増え続ければ、SerenityサーバーとTranquilityサーバーはすぐに同じ規模に達するかもしれません。プレイヤーがあまりにも急激に増えたので、ゲーム開始地点のTiDiを解消する調整作業が必要になるほどでした！
新規プレイヤーの出身国もさらに多彩になっています。今年に入ってからマーケティング活動を拡大した結果、これまで予想していなかったプレイヤー供給源が見つかりました。世界中のあらゆる国と地域がEVEコミュニティに加わる様を想像してみてください。昨年11月の韓国上陸が良い例ですが、私たちはローカライゼーション、マーケティング、各種サポートを通じた市場拡大を戦略の一つとしており、その成果は確実に表れ始めています。
EVEの長期計画としては「EVEが私たちよりも長生きする」ことを目指しています。新規プレイヤーの初期ゲームプレイを改善するためのリソース投入。EVEのエコシステムの基礎強化、時には挑戦的な改良。技術的インフラへの投資。四半期テーマを通じたゲーム中枢部分の継続的アップデート。これらの開発方針に基づき、EVE Online30周年に向けてゲームを盛り上げていくつもりです。
現在は第2四半期テーマ「Eclipse」の真っ最中ですが、第3四半期テーマの準備も順調に進んでいます。四半期テーマシステムによって枠組みが整備されたおかげで、アップデート速度が向上し、ニューエデンで常に新しいことが起きるよう徹底することが可能になりました。昨年始まった「Invasion」三部作は、トリグラヴィアンによる既知宙域侵略とCCPによる9ヶ月9カ国9都市訪問で幕を開けましたが、この5月から第3部に突入し、いよいよ終わりの始まりを迎えます。
BOTとの戦いは続いており、私たちは総力戦態勢をとっています。BOT利用者を強烈に痛めつけた結果、「混沌の時代」が始まった昨年夏と比べて、疑わしい産出源からもたらされるiskは90%減少しました。その影響はRMT業者の動向からも見てとれます。詳しい情報は開発者ブログやEVE Pulseでご覧ください。もし不正に稼がれたiskを購入した場合、あなたはBOT利用者やRMT業者のお仲間と見なされ、私たちの…あるいは不正行為検出ツール「Sentinel」の…摘発を受けることになるでしょう。
新規プレイヤーにより良い最初の一歩を踏み出してもらうため、私たちは改善を続けています。既に大きな進歩がありましたが、多くの様々な要素を考慮しなければならないので、短期間で完了できる作業ではありません。ちなみに、2020年の1月から4月にかけては、2019年の同時期と比べて2.5倍の人々が初めてEVEをプレイしました。新規プレイヤーの数が増えているだけではありません。初期ゲームプレイを改善したことで、彼らのプレイ時間はどんどん長くなってきており、カプセラとして定着する人数も増えています。
私たちはEVEの技術的基盤に投資しています。64bit版クライアントへ完全移行したのは重要なステップであり、これを実現するために協力してくださった皆さんに感謝します。現在はEVEのコードベース全体の再コンパイルを進め、VisualStudio2019へのアップグレード、サーバー強化のためのハードウェア追加に取り組んでいます。
◆CCPについて
CCPでは適切な対応が功を奏し、幸運にも恵まれたおかげで現時点では誰もCOVID-19に感染していません。上海スタジオの従業員は3月初旬からオフィスに戻り、マスク着用と手洗いを徹底して、現地当局の指示を遵守しています。
アイスランド本社は4月初旬から在宅勤務体制を続けていますが、6月にはGróskaの新しいオフィスに移転するため、引越しの準備も進めています。アイスランドはCOVID-19に関する検査を驚くべきペースで進めており、ここ数週間で全住民の20%が検査を受けました。過去7日間では、毎日0～3件の感染者が報告されています。5月4日には規制措置の一部が縮小され始める予定です。
ロンドンスタジオはイギリス政府のガイドラインに従って在宅勤務体制をとっています。同スタジオで進んでいる秘密プロジェクトにも大きな進展がありました。然るべき時期が訪れ、この件の詳細を皆さんと共有できる日を楽しみにしています。
◆最後に
今、EVE Onlineは急上昇傾向にあります。全世界の人々が家にこもるよう心がけているので、室内で楽しめるすべての娯楽が上昇傾向なのは言うまでもありませんが、EVEの上昇傾向は昨年8月から続いています。ルーキーを歓迎するためにリソースを費やし、ベテランにも色々なアップデートを提供していることを考えると、この傾向は今後も続くだろうと考えられます。技術領域への投資は現在だけでなく未来にも利益をもたらし、BOTとの戦いはニューエデンをますます残酷かつ公平な世界に変え、経済に対するアップデートは健全なエコシステムを一定期間にわたって確保するでしょう。
良き宇宙の旅を楽しみ、カプセラ同士で助け合いましょう。「The best ship in EVE is friendship」とは至言です。
CCP Hellmar
