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フロウにおいて、栄光を求めるカイバーノーツの実験が展開する
2020-06-29 – By EVE Development Team

競争好きのカプセラ諸君、ご機嫌よう!

今回の開発者ブログでは、7月の第3四半期テーマとともに実装される新たなPvPイベントをご紹介します。

トリグラヴィアン・コレクティブは既知宙域への侵略を続ける一方、アビサル・デッドスペースの奥深くにまったく新しい実験場を設置し、カプセラに自らの能力を証明させようとしています。これまでの実験場は一般的なアビサルPvEをクリアしたあと、トリグラヴィアンゲートを通ってアクセスしていましたが、新しい実験場は期間限定・イベント専用の「実験用フィラメント」を使って直接アクセスすることができます。フィラメントは様々な船で編成した小規模グループに使用でき、カプセラは実験場で集団戦を楽しめるようになります。

ニードルジャック・フィラメントなどの最近実装された新機軸と同じく、実験用フィラメントは既存のPvPシステムに足りないものを補うことを意図しており、短時間で楽しめるバラエティ豊かなPvPを実現したいと考えています。

実験場では相手を打ち負かすため、船を操るパイロットとしての能力と、戦術を作り上げる作戦家としての能力が試されます。また、実験場での戦績はリーダーボードを通して追跡、比較、自慢できるので、各イベントの状況を把握することも可能です。

◆これまでの経緯

当初の実験場は、人気を集めていたアビサル・デッドスペースへの実験的追加コンテンツとして、2018年末の「Onslaught」リリースで実装されました。多くのプレイヤーが現仕様の実験場を楽しんでくれていますが、ソーシャルメディア、フォーラム、あるいはEVE World Tourで直接会ったとき、現役PvPプレイヤーからよく似たフィードバックを沢山もらいました。フィードバックに共通していたのは次のような問題点です。

1.多くのプレイヤーはアビサル・デッドスペースを攻略せず、実験場へ直接アクセスすることを望んでいる。PvEとPvPの組み合わせは適切な状況下では面白いものになるが、大抵のプレイヤーはPvEしたい時はPvEをしたいし、PvPしたい時はPvPをしたい。現仕様ではPvPを望むプレイヤーもPvEを強いられるため、コンテンツを楽しむ上で妨げになりがちである。

2.現仕様の実験場ではメタ理論の最適解が定着してしまった。1年半にわたって同じような戦いが繰り返された結果、プレイヤーは最適な定番装備を見つけ、実験場のPvPは陳腐化し、革新や創造的思考とはほど遠いものになっている。2020年前半の撃沈記録を確認したところ、83%が5種類の船で占められており、48%はイキトゥルサだった。

3.少なからぬ数のプレイヤーが1vs1に制限されず仲間と共に戦うことを望んでいる。PvEでは巡洋艦1隻のかわりに最大3隻のフリゲートで進入することもできるが、現仕様の実験場は巡洋艦1隻しか進入できない。EVEは友人とプレイした時こそ最高の経験を生むので、プレイヤーが仲間を連れて行きたがるのは自然なことだ。

4.対戦相手を見つけるシステムに改善の余地がある。現仕様ではアビス内部に十分な数のキャラクターを検出するとゲートがスポーンし、プレイヤーは実験場に進むかどうか選択できる。しかし、対戦相手をかなりの時間待たなければならず、誰も来ないまま制限時間を迎えて自動勝利することも少なくない。

EVEコミュニティが寄せてくれたあらゆるフィードバックに心から感謝します。私たちは7月に新仕様の実験場と実験用フィラメントを実装し、これらの問題すべてに対処するつもりです。

◆熱い新コンテンツ

7月の第3四半期テーマ開始とともに、現仕様の実験場は期間限定イベントに置き換わり、トリグラヴィアンはカプセラを実験場に招いて様々なルールで戦わせます。フリートが実験用フィラメントを使用すると、実験場は適当な対戦相手を見つけ、2つのグループはアビサル・デッドスペース内のポケットに移動して死ぬまで戦うことになります。

第3四半期の実験場イベントでは、参加可能艦船と参加者数がルールによって変わります。現在計画しているのは1vs1、2vs2、3vs3、4vs4、5vs5、そして5隻による自由戦闘です。各イベントがユニークなPvP体験を提供できるよう、船のタイプとフリート人数を色々組み合わせ、メタ理論の停滞を防ぎます。イベントは期間を決めて実施し、通常は週末1回(3日間)か週末2回とその間の1週間(10日間)で行います。

現在予定されているイベントは次の通りですが、場合によっては変更される可能性があります:

7月16~26日: 戦闘、攻撃、妨害タイプのT1巡洋艦による2vs2
艦級: オーメン、カラカル、ソーラックス、スタッバー、モーラー、モア、ベクサー、ラプチャー、アービトレイター、セレスティス、ベリコース

7月31日~8月2日: 駆逐艦5隻による自由戦闘
艦級: コウアーアサー、ドラグーン、コーモラント、コラックス、カタリスト、アルゴス、シュラッシャー、タルワー、スネシス

8月7日~9日: アマー教会創建記念日特別ルール – 帝国海軍仕様スライサーによる3vs3
艦級: 帝国海軍仕様スライサー

第3四半期の残りのイベントスケジュールもお伝えしておきます。各イベントのルールは開催日が近づいたらお知らせします。
・8月14日~23日: イベント4
・8月28日~30日: イベント5
・9月4日~6日: イベント6
・9月11日~20日: イベント7
・9月25日~27日: イベント8
・10月2日~11日: イベント9

私たちはコミュニティからのフィードバックに応じてイベントルールを調整するつもりです。まずは第3四半期のイベントを使って色々なルールを試し、皆さんがどのように楽しんでくれるかを確認したいと思います。また、ほとんどのイベントは多くのプレイヤーが参加できるよう比較的安価な入手しやすい船を設定するつもりですが、大物を使ったイベントも計画しています。

イベントは第4四半期以降も継続しますが、イベントの頻度は新仕様の実験場がどのくらい人気を集めるかによって決まります。頻度を調整することで、プレイヤーが対戦相手を速やかに見つけられるよう最適化する考えです。

◆実験用フィラメント

新仕様の実験場は旧仕様よりもシンプルになり、イベントごとに固有のフィラメントが用意されます。フィラメントを使用すると、アビサルフィラメントでアビサル・デッドスペースへ進入し、ニードルジャック・フィラメントでヌルセク宙域へ移動するように、使用者とフリートは実験場へ行くことができます。

フィラメントは対トリグラヴィアンPvEコンテンツなど、いくつかの方法で手に入れられますが、将来的には入手方法が変わるかもしれません。私たちはフィラメントをいろいろな方法で配布したいと考えているので、イベントごとに入手方法が変わる可能性もあります。なお、フィラメントは売買でき、純粋にPvPだけをプレイしたければマーケットから購入することも可能です。各フィラメントにはイベントの開始日と終了日、ルールなどが記載されます。

実験用フィラメントの使用方法はニードルジャック・フィラメントとよく似ています。参加者は全員が同じフリートに参加し、ステーションやゲートなどの障害物から距離をとらなければなりません。プレイヤーがフィラメントを使用すると、フリートはイベントの待機キューに追加されます。アビサル・デッドスペースに移動せず待機している状態なら、イベント参加をキャンセルしてフィラメントを回収することもできます。実験場がランダムな対戦相手を見つけると、双方のフリートがアビサルトレースを残して戦闘領域へと送られます。

新しい実験場は巨大な結晶や見たこともない煮えたぎる小惑星など、見た目にも素晴らしい様々な環境に設けられています。さらに、決闘を通じて己を証明するカプセラをよりよく観察するため、トリグラヴィアンは実験場を囲むように新たな構造物を組み上げました。

◆戦闘について

実験場での戦いは最長15分間続き、8分ほど経過した時点ですべての船のレジスタンス値が低下します。戦闘領域は周囲の環境から守られた球状空間になっており、境界の外に進むと徐々にダメージを受けます。戦闘はいずれかのチームの船(カプセルを除く)が戦闘領域を独占するか、15分が経過すると終了です。

勝利チームは情けをかけて敗北チームのカプセルを見逃すか、あるいはホームステーションの新鮮なクローンに送り返すかを選べます。いずれかのチームが戦闘領域を独占する前に時間切れを迎えると、球状空間が崩壊して全チームの船とカプセルが破壊され、戦いは引き分けに終わります。

いずれかのチームが勝利を収めると実験場内の保管庫が爆発し、勝者たちに戦利品を贈ります。代表的な戦利品はトリグラヴィアン調査データベースやフィラメント類になる予定です。実験場を訪れるために使用したゲートも再起動されるので、生き残ったプレイヤーは通常宙域の元いた場所へと戻ることができます。

◆適応者の栄光

各イベントの結果は新たに追加される情報ウィンドウに表示され、フィラメントUIのリンクかNeocomメニューからアクセスできます。このウィンドウを使えば現在のイベントルールを確認したり、戦闘結果を調べたり、そのイベントでの勝利回数トップ100のプレイヤーが掲載されるリーダーボードを見ることもできます。各イベントが終了する際、トップ100プレイヤーには賞品セットが贈られ、リーダーボードは次のイベントに向けてリセットされます。

第3四半期のイベント商品には限定SKINも含まれています。これを手に入れられるのは、2020年第3四半期のイベントでトップ100入りを果たしたプレイヤーだけです。つまり、宇宙空間でこのSKINを見かけたなら、あなたは2020年第3四半期に実験場で見事な戦果を残したプレイヤーを見ているということになります。限定SKINは第3四半期の全イベントに共通する賞品ですが、トップ100プレイヤーにはその他の報酬も用意され、内容はイベントごとに変わります。つまり、「実験場の保管庫」と「対戦相手の船の残骸」が一戦ごとの報酬、「トップ100プレイヤーへの賞品」がイベントごとの報酬になるわけです。

◆今後について

多くのプレイヤーに実験用フィラメントを楽しんでいただければと思います。興味のある方はぜひイベントを試してみてください。そして、イベントの感想や、将来的に追加してほしいものを教えてください。現仕様の実験場とニードルジャック・フィラメントがアビサルフィラメントから派生したように、新しい実験場もこれまでの実験場の上に築かれたのですから、実験用フィラメントもさらに面白いコンテンツを実現するための糧になればと思っています。この進歩を成し遂げるには皆さんからのフィードバックが絶対的に重要なので、意見や感想をどんどん聞かせてください。皆さんのフィードバックを将来の計画に組みこめるよう全力を尽くします。

私たちが今後に向けて特に関心を持っているのは、イベントルールの制限方式を追加することです。モジュールやインプラントに制限を課せば、よりバラエティに富んだイベントルールが設定できます。

こうしたPvPの話が持ち上がると、アライアンストーナメントを懐かしむプレイヤーは「これはATの代わりなのか」という疑問を抱くでしょう。皆さんにご理解いただきたいのは、新しい実験場は現仕様の純粋な発展形として開発されたのであって、トーナメントとはまったく別のコンテンツだということです。トーナメントが復活するのを待ち望んでいる人々がいるのは知っていますから、私たちは今後何かに応用できる形でコードを書いています。とはいえ、私たちは実験場は実験場として評価してもらいたいと考えており、次のお楽しみに取りかかる前にデータやフィードバックにもとづく微調整も行わなければなりません。現存する選択肢としてはThunderdomeサーバーがありますので、トーナメントを主催したい方はcommunityteam@ccpgames.comまでメールを送り、コミュニティチームにご連絡ください。

新しい実験場は明日からSingularityサーバーでテストできるようになる予定です。興味のある方はぜひテストして、感想をお聞かせください。負荷を確認するための公開テストも近いうちに実施します。スケジュールは近日発表予定です。

実験場を担当している開発チームは公式フォーラムのフィードバックスレッドにしっかり目を通しますから、皆さんのお考えを是非ともお聞かせください。このコンテンツをどう思いますか? より良くするためには何が必要でしょうか? 第3四半期・第4四半期でどんなルールを試してみたいですか? 皆さんとお話しするのを楽しみにしています。

今回も開発者ブログをお読みいただき、ありがとうございました。実験場での武運を祈ります!

この開発者ブログについて議論したい方は、公式フォーラムの総合感想スレッドをお気軽にご利用ください。

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