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ギャラクティック・アワー ニュースダイジェスト: YC122年解放記念日
2020-07-10 18:56 スコープ、レト・グロリアクス

フロセスウィン4のアマー軍を撤退に追いこんだという知らせとともに、ミンマター共和国は解放記念日を迎えた。他方、カルダリ連合はイチョリヤ星系がトリグラヴィアンによって完全制圧されたと見なしている。「レト・グロリアクスのギャラクティック・アワー」は世界各地のニュースを要約版でお届けする。

◆フロセスウィン4のアマー軍が全面撤退。解放記念日の祝祭は盛り上がりを増す

マター、パター発-アマー軍がフロセスウィン4から全面撤退したとの知らせが届き、ミンマター共和国や世界各地のミンマター人コミュニティでは解放記念日の祝賀ムードが盛り上がりを見せている。サンマター・マレアツ・シャコールは惑星マターのグレートキャラバンサライから演説を行い、いまだ奴隷にされている人々の存在を強調しつつ、勝利をおおいに誇った。ミンマター海軍のラグナロク級タイタンを中心とする戦闘群も、解放記念日を祝うためにミンマター各地で展示陣形をとっている。

「きょう、我々は大蜂起142周年を記念し、マターリの精神と人民の解放を祝う。だが、生涯にわたって自由の光を見ることができなかった人々がいたことを忘れてはならぬ。ニューエデンのあちこちで鎖に繋がれた人々を解放するための戦いを止めてはならぬ。さあ、アマーの侵略者を宇宙へと叩き出したフロセスウィン4の解放者たちを讃えようではないか! フロセスウィンの人々はマターリに留まり、自由であり続けるのだ!」

解放記念日を祝い、ヘク星系で展示陣形をとるRFSオスクラ・シャキム

フロセスウィン星系では第24次帝国十字軍が2週間前に制宙権を確保したものの、サルム家と同盟勢力の戦況を好転させることはできなかった。ミンマター地上軍はカント・フィルミア将軍の指揮のもと、苦戦するアマー軍をポート・クルとジョラン・クラール市へ追いこみ、絶え間なく圧力を加えることができた。

ジョラン・クラール市からの報告によると、昨夜ふたたび大規模な武装蜂起が起き、主要インフラをめぐって激しい戦闘が行われた。きょう昼前には都市の防御シールドが解除されたことから、アラル・チャーケイド指揮下の部隊はシールドジェネレーターを維持できなかったものと思われる。ミンマター軍は防衛線を突破して市内へ突入し、アマー軍の抵抗についてはやや情報が混乱しているものの、ジョラン・クラール市が解放されたことは間違いない。

ポート・クルにはサルム家部隊が駐留していたが、ここでもかなりの規模の武装蜂起が起き、ビクトル・マザリ将軍はジョラン・クラール市の陥落が避けられなくなった時点で撤退を決めたようだ。報告によると、サルム家とアーディシャパー家の部隊はポート・クルの対軌道砲に援護されながら、リディーマー級秘密工作戦艦を使ってオーザッド星系へのジャンプリンクを確立した。最終的に対軌道砲はブルートーヴァンガード社のスカルモルド型対惑星ドレッドノートで破壊されたものの、どの程度の兵員と支援要員が撤退に成功したかは分かっていない。

ポート・クルには多数のサルム兵が残っており、マザリ将軍も脱出せず後衛戦闘の指揮をとっているという。アラル・チャーケイド公爵の行方は現時点では分かっていない。フィルミア将軍はアマー軍全部隊にむけて放送で降伏を呼びかけており、戦闘を続ければミンマター軍とレジスタンスの手にかかって確実に命を落とすだろうと予告している。

親ミンマター派カプセラはフロセスウィン4の戦況に強い関心を寄せ、幾度もミンマター軍とレジスタンスを支援し、その功績はサンマター・シャコールとフィルミア将軍から称賛されている。彼らカプセラ達は解放記念日を祝うにあたり、国内各地の展示艦艇を訪れるだけでなくダル星系で独自の記念トーナメントを開催する予定だ。

イチョリヤ星系でトリグラヴィアンの支配を固めるエントロピック・ディスインテグレーター・ウェルポスト

◆カルダリ連合が4個目の星系を喪失。イチョリヤ陥落をめぐり批判強まる

ニューカルダリプライム発-EDENCOMを援護するカプセラが強力に抵抗したにもかかわらず、イチョリヤ星系はトリグラヴィアンの手に落ちた。相次ぐ星系喪失を受けて、カルダリでは管理職階級の議論が激しさを増すとともに、労働者階級の抗議活動も拡大している。また、イチョリヤ星系はブラックライズにありながら治安が確保された要衝だったため、同星系を失ったことでカルダリ義勇軍に無くてはならないカルダリ海軍とカーラキオタ社の後方支援が危機に瀕している。

ガス惑星や衛星からの資源採取に力を注いできたイチョリヤ星系の人口はさほど多くないものの、今回の星系喪失がカルダリに与えた打撃は深刻だ。カルダリ海軍がトリグラヴィアンとの戦いで使用した戦術と装備は、EDENCOM支持派・親カルダリ派のカプセラから厳しい批判を浴びた。彼らは海軍の指導力や練度にも疑問を呈し、一部カプセラはトリグラヴィアン艦隊との戦闘では企業部隊のほうがよほど善戦していると指摘した。

一方、ナルブラ星系では治安部隊がトリグラヴィアン地上部隊を撃退するべく熾烈な防衛戦をつづけている。報告によれば、トリグラヴィアンは治安部隊に対して軌道爆撃を繰り返し、準軌道上・大気圏内で行動する重兵器も投入した模様だ。現地との通信状態はトリグラヴィアンの支配地域が広がるにつれて著しく悪化しており、連絡をとることがますます難しくなっている。

サケンタ星系では高度に工業化された荒地惑星が急速に侵略され、地下コロニーとは連絡がとれなくなり、地上施設はトリグラヴィアンの活発な動きを伝えている。カルダリ海軍と連合ピースキーパーは温暖惑星で迎撃作戦を開始したが、トリグラヴィアンの兵器とドローン群は着実に防衛線を侵食しつつある。

カルダリが3番目に失ったアルバサラス星系は、「溶岩惑星」と通称される貴重な原始世界を産業利用していることで有名だ。他の惑星には科学研究や調査活動に携わる少人数コロニーが設置されている。今のところ通信状態は良好で、コロニーはトリグラヴィアンと直に接触していないものの、惑星への降下を確認したと報告している。

侵略状況を観測している有識者は、トリグラヴィアンは激しい抵抗を受けると「全面戦争」態勢をとるのではないかと考えている。いくつかの惑星で武装抵抗が徹底的に殲滅されたことを指摘する声は多く、特に積極的な防衛を試みたカルダリは圧倒的なトリグラヴィアン部隊に直面することになった。これは今後征服した惑星が抵抗せず降伏するよう促すための戦略なのかもしれないが、武装抵抗に対して執拗なまでの反応を見せる理由はあくまで分かっていない。

カルダリでは敗北が重なるにつれて抗議活動の発生回数が増え、規模も拡大している。労働者たちはカルダリ海軍の失策に対する怒りと不満を隠そうとせず、警察部隊が重点配備されているニューカルダリプライム星系の街々ですら大規模な抗議が相次いでいる。中級管理職が利用するチャットルームやホロバーでもこれまでの戦争の推移について議論が白熱し、批判派が勢いを強めているという。EDENCOMが「アマーびいき」だと訴える批判も強まっており、同盟国に不利なコメントをしないという管理職階級の慣習から外れた異例の展開を見せている。

その他のニュース
・EDENCOMはトリグラヴィアンによる外交的接触・諜報活動を肯定も否定もせず
・アマー軍務省はフロセスウィン4についてコメントを拒否 「反乱地域北部はサルム軍管区元帥の問題」
・準温暖惑星ハルバ4の沿岸部にある化学処理プラントからほとんどの「年季奉公人」が避難
・インタラダイレクトアクション社がピュアブラインドでガリスタス秘密基地を襲撃。ネットワーク無力化ワームが流出し、現地リージョンの金融ネットワークが影響を受ける
・ウマモン企業通貨取引ネットワークがIDA社襲撃前に臨時メンテナンスを開始。ウマモン取締委員会はコメントを拒否
・クマター・イフリート「すべての正規軍、法執行機関、警備請負業者に対し、違法戦闘用クローンを発見次第殺害することを許可する」
・ベイル星系に対するカプセラの支援をアガード大統領が称賛
・CONCORDは親トリグラヴィアン派革命組織の結成を全会一致で禁止。急進派「イントリゲール」は反抗的なメッセージを放送

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