スコープニュース – 全面戦争に突入するニューエデン
2020-07-17
助かった。それはソウミ星系に住む人々が共通して抱いている思いです。現地にはEDENCOMの大規模な防衛・建設艦隊が到着し、同星系は難攻不落の要塞になるだろうと宣言されています。EDENCOMのカシハ・ヴァルカニール憲兵司令官も、いかなる状況であれ、トリグラヴィアンはこの大拠点を陥落させることはできないと約束しました。これに対し、要塞化戦略に否定的な人々は、単なる政治的な見世物にすぎないと批判の声をあげています。EDENCOMは深刻な脅威にさらされていない星系で過剰な戦力を誇示し、ララボス、ベイル、サケンタ、ナルブラ、アルバサラス、ハルバ、イチョリヤ星系を守りきれなかった失敗から注意を逸らそうとしているというのです。
トリグラヴィアンに占領された星系の住民がどうなっているのか、いまだ大半が確認できていません。アマーのララボス星系では、すべての主要地下コロニーが制圧されたと思われる時期から連絡が完全に途絶えています。地上に存在する少数の宇宙港に生存者がいる様子はなく、激しい戦闘の爪痕と軌道爆撃による大きな被害だけが見て取れます。結論を導きだせる決定的な証拠はありませんが、現地住民が完全に殲滅されたのではないかという懸念が日に日に強まっています。一方、ガレンテのベイル2では状況がかなり異なります。同惑星の連邦海兵隊基地は上空のトリグラヴィアン艦へ発砲し、軌道爆撃を受けて消滅しましたが、トリグラヴィアン地上部隊は人口中心地に対しては距離をおいています。
こうした反応の違いから、トリグラヴィアンは激しい抵抗を受けると殲滅も辞さない全面戦争態勢をとるのではないかと推測されています。この戦略は今後征服した惑星の入植地を無抵抗で降伏させることを目的としているのかもしれません。EDENCOMはトリグラヴィアンの戦略を「恐怖を用いた攻撃に他ならない」と表現し、引き続き惑星防衛を強化するよう訴えました。いくつもの星系が失われたことでEDENCOMに対する不信感が高まっているものの、アマー帝国とカルダリ連合は支持を崩しておらず、ガレンテ連邦のセレス・アガード大統領もニューエデン防衛におけるEDENCOMの重要性を繰り返し強調しています。また、EDENCOMや親ミンマター派カプセラと協力して戦っているミンマター軍は、トリグラヴィアンに侵略されたほぼすべてのミンマター領で防衛に成功しています。一部星系ではトリグラヴィアンが局地的勝利を収めたものの、その活動範囲は限定的な資源採取にとどまっている模様です。
戦争が激しさを増すなか、トリグラヴィアンはさらに多くの艦隊でニューエデン各地へ恐怖を広めるため、多数のワールドアークを投入して侵入ルートを作り出しています。トリグラヴィアンとEDENCOMのパワーバランスは極めて微妙です。EDENCOMと四大国には、膨大な人口、巨大な産業基盤、そして豊富な資源という強みがあります。対するトリグラヴィアンは優れた技術力を持ち、自由に攻撃対象を選んで戦力を集中させることができるため、その侵略は予測困難な恐ろしいものとなっています。ヴァルカニール司令官は「ニューエデン社会に忠実なカプセラ達がいなければ、より多くの星系がトリグラヴィアンに制圧されていた。我々が数十個の星系を守りきることができたのは彼らの多大な貢献のおかげだ。ニューエデンの全市民は、EDENCOMのために戦うカプセラ達へ深く感謝するべきだ」と述べ、トリグラヴィアンとの戦いにはカプセラの支援が不可欠であると宣言しました。
関連ニュースとして、ララボスに対するトリグラヴィアンの恒星操作行動を監視しているEDENCOMの科学者たちは、同星系で重大な重力異常が検出されたと報告しました。予備分析によると異常の数は時間とともに増えつづけており、このままいけば現地の時空間トポロジーが変化する可能性があります。トリグラヴィアンが占領している他星系から集められたデータも、同様の処置が広い範囲で進められ、恒星の局所重力場に影響を与えていることを示唆しています。ただし、科学者たちはデータと分析結果が暫定的なものだと述べ、重力異常が最終的にどんな結果をもたらすかは推測することしかできないと強調しました。
しかし、天体物理学の普及者にしてスコープの寄稿者でもあるマヌエル・スコッティは、異常が特定のしきい値を超えれば現地の時空間トポロジーが変化し、かなりの確率でワームホールの形成と安定化に根本的な影響をもたらすだろうと予測しました。この現象によって発生しうる結果としては、不安定ワームホールの周波数、質量制限、寿命の変化に加えて、ジャンプドライブの機能不全や、スターゲート間に存在する安定ワームホールの崩壊さえ考えられます。
トリグラヴィアンに占領された星系が外界から完全に切り離されるという悲惨な可能性について、EDENCOMはコメントを拒否。侵略された星系に変成装置が置かれる前にトリグラヴィアンを撃退することが決定的に重要だと述べるにとどめています。今のところ事前避難は公式には推奨されていませんが、今回の報告によって提起された可能性を受け、CONCORD管理下の星系から脱出しようとする動きが加速するかもしれません。
スコープのアルトン・ハヴェリがお送りしました。
ニュースティッカー
・代表取締委員会が安保問題を協議、カルダリ金融市場の動揺拡大
・ヴァルカニール司令官が要塞化戦略におけるEDENCOM支持派カプセラの援護を称賛
・ザイノウ社の予備調査によるとサケンタ3で生体適応技術が使用された可能性あり
・ツヌダン星系でカプセラ2,000人以上が参戦した「チャッピーの戦い」発生、損害額は数百億iskか
・フロセスウィン星系を脱出したアーディシャパー家・サルム家の皇族、タヌー2でエクロス領事から歓待を受ける
・アガード大統領がトリグラヴィアンの軌道爆撃を「残虐行為」に認定
・亡命を求めていたララボス星系の元貴族キルフィム・ウル・サルムがブラックイーグルスに拘束された模様
・フロセスウィン星系における対惑星ドレッドノートの使用について、ライダイ社がブルートーヴァンガード社へ不快感を示す
・ケイタン・ユンは「傭兵屋が偽善的なセリフをわめいている」と一蹴
・ピュアブラインドのネットワークがワーム被害から回復、企業通貨取引も完全に再開
・CONCORD指令情報部がトリグラヴィアンに対する「文化的知能分析」の進捗状況を報告
・ミンマター軍がフロセスウィン4南部の都市を…
・ソボルノスト的カイバーノーツは現在時間における境界実験を通してヴィラージのフロウを賛美する
・黄金内在体での進行は最終境界を通過して深淵なる栄光を現実化する
・現在時間における神聖内在体での現実化進行は許容可能スレッドパターン
・現在時間における結実内在体での現実化進行は不整合スレッドパターン
・現在時間における栄光内在体の欠如は境界実験のフロウを途絶させる
・前進時間における栄光内在体での最終境界実験は深淵なる合意優先事項
・独立執行トロイカの反射交流…
・アセト、ビメイニ星系のサルム艦隊基地が再補給を受け、メトロポリス紛争宙域の支配を強化
・SAROがトリグラヴィアン同調者に対処するため破壊工作対策部隊を編成
・クマター・イフリート「スカーコン2でカルテルの扇動者が偽旗攻撃を行っている」
・インナーサークル・ガレンテ代表が紛争宙域の天体・宙間構造物に関する協議再開を要請
・ソウミ星系を要塞化するよう圧力をかけたとの疑惑に対し、アマー政府はコメントを拒否
・トリグラヴィアンが局地的勝利を収めたテイジー星系にて、キルキネン・リスク管理がキョウノーク・ピットを反物質爆弾で破壊。「脅威を無力化した」と報告
・ガレンテ政府がベイル星系知事との連絡途絶を認める。避難支援活動は継続
・アマー軍務省が全軍管区に「霊廟艦隊」の再活性化を通知、召集令状を送付
・CONCORD関係者によると、AEGIS特殊偵察部隊がイチョリヤ1での活発な動きを探知した模様
・共和国艦隊軍需品部はトリグラヴィアンが限定的に勝利した星系での資源採取活動が軽視されていると警鐘を鳴らす