スコープニュース – デルヴの戦いとポクヴェンの形成
2020-11-03
デルヴ・リージョンの戦争が続いています。デルヴ侵攻を目指すPAPIは4度撃退されながらも、ついにインペリウム(Imperium)本拠地にキープスターを建設するという戦略目標を達成。両陣営は必勝を期して数千隻の艦艇を投入したため、橋頭堡をめぐる戦いでは長時間つづく大規模戦闘が繰り返されました。ここ数週間で何百隻もの主力艦、何千隻もの準主力艦が破壊されており、命を落とした乗組員の数にはただただ呆然とさせられます。
今やPAPIは完全稼働状態のキープスターをデルヴに有し、戦場をインペリウム領中枢へと広げています。キープスターは艦隊の集結地点、あるいは物資の集積拠点として使われ、PAPIはデルヴの90%程度の宙域に大艦隊を送りこむことが可能になりました。しかし、インペリウムは侵略者を追い出してみせると自信を見せており、反抗的な態度を崩していません。そんな彼らの味方に加わったのがかつての盟友レッドアライアンス(Red Alliance)です。レッドアライアンスが加勢したことで、10年以上前の第二次グレート・ウォーで戦ったレッドスウォーム連盟(RedSwarm Federation)が復活を遂げました。
現在の戦況について、インペリウムのブリスク・リュバル(Brisc Rubal)は次のように語っています。
「戦争が始まってから4か月、やっとデルヴでの戦いが始まった。TESTとその弾避けにされている人間たちはようやく約束を果たしたというわけだ。我々は我々の領土を守り、侵略者が我らのデルヴで行ったあらゆる残虐行為に代償を支払わせると誓う」
PAPI側の代表者、ロンUSMC(RonUSMC)はインペリウムに対して一言だけ投げかけました。
「戦え。さもなくば死ね」
インペリウムは近年、リージョン全体に多数のシタデルを建設して手ごわい防御を構築してきました。歴史が私たちに教えていることがあるとすれば、それはインペリウムはニューエデンでもトップクラスの粘り強さをもつ、優れたカプセラ達であるということです。直近の展開を考えるかぎり、戦争はまだまだこれからのようです。
ニューエデン各国はスターゲート停止による混乱から少しずつ立ち直りつつあります。ゲートが停止したことでトリグラヴィアン占領星系との航路は断ち切られ、孤立した星系によって「ポクヴェン」と呼ばれる新リージョンが形成されました。トリグラヴィアンは征服した27個星系で人工リージョンを作りだしたわけですが、これは大規模な侵略活動の総仕上げとして行われたと考えられています。侵略は停止したものの、EDENCOMのカシハ・ヴァルカニール憲兵司令官は依然警戒が必要だと強調し、CONCORDと四大国は引きつづき資金や戦力を提供することに同意しました。
「ニューエデンの人々は深刻な打撃を受けながら、侵略の全期間を通じて懸命に戦ってきた。私は戦士たちの強さを、共に戦う人々の忠誠心を、集団防衛体制の強靭さを、この目で見てきた。私はすべての人々を誇りに思う。認めよう、文明社会は非道なトリグラヴィアンに領土を奪われた。認めよう、敵意をむき出しにした裏切りや占領により多くの人命が失われた。我々は守りえたものを守りつづけ、これからも警戒を怠ってはならない。そしてまた、今なお侵略者の圧政下に置かれている人々を忘れてはならない。EDENCOMは彼らを取り戻し、自由を回復するために戦いつづける。この戦いにCONCORD構成国が引きつづき力を尽くすことを歓迎するとともに、深い謝意を表したい」
EDENCOMの探査科学や兵站分野の専門家たちは、侵略された宙域だけでなくニューエデン全域の時空間トポロジー変化を調査してマッピング作業を行っています。大きな危険を伴うものの、EDENCOM部隊はポクヴェンでも情報を集めており、トリグラヴィアンへの妨害攻撃や、より効率的にリージョン内を航行する手段の探索に当たっています。トリグラヴィアン宙域に取り残された数十億人の脱出は進んでいませんが、各国にとっては非常に優先度の高い政治的課題です。
一方、トリグラヴィアンはポクヴェンの支配をより強固なものにしようと急速に動きだしています。3つのクレードが支配宙域を分割して以来、被占領星系の惑星や宇宙空間には劇的な変化を予感させる明確かつ不穏な兆候が見られます。ただし、トリグラヴィアンはEDENCOMだけでなく攻撃を再開したドリフターズとも交戦しており、高度に発達した攻撃的なローグドローンも無視できない脅威となっているようです。トリグラヴィアンの代表者であるゾリヤ・トリグラフはふたたびメッセージを発してポクヴェンの支配権を主張するとともに、トリグラヴィアン陣営についたカプセラ、すなわちカイバーノーツにさらなる反逆行為を促しました。
我々はゾリヤ・トリグラフ。
我々は非闘争的トリグラフ召会を代弁する。
我々はポシュロスト的フローの昇華を続ける。
ソボルノスト的カイバーノーツは我々の祈言を聞き、心せよ。
トータリティとポクヴェンの織り成しは実現した。
ヴィラージのフローはポクヴェンの領域に固定された。
旧き領域の安定化は進む。
栄光のクレード的支配が発動した。
闘争の内にあるクレードはそれぞれのクライに内在する。
フローに加わる適性を証明した異国のナロードニャは栄光を得る。
証明されしポシュロストを絶滅したカイバーノーツは栄光を得る。
ソボルノスト的カイバーノーツはポシュロストを絶滅するよう促される。
我々はポシュロスト的フローの昇華を続ける。
我々は非闘争的トリグラフ召会を代弁する。
我々はゾリヤ・トリグラフ。
ポクヴェンについては分かっていないことが数多くあります。特に、トリグラヴィアンによる恒星操作の影響は安定段階に達したのか、それともさらなる変化が起きるのか、起きるとすれば変化はポクヴェンに留まるのか、そういったことはまったく分かっていません。とはいえ、現時点で判明している事実もいくつかあります。例えば、ポクヴェンを構成している各星系はトリグラヴィアンが設置したコンジットゲートを介して移動でき、彼らに味方しているカイバーノーツにはゲート使用許可が与えられています。また、ポクヴェンを出入りする手段は時空間フィラメントか不安定ワームホールに限られているらしく、後者の変動性や発生パターンについては詳細な研究が進められています。トリグラヴィアンは新しい構造物を建設することを許していませんが、既存の構造物を破壊するつもりはないようです。これまで各国が管理していたステーションはトリグラヴィアンに占拠され、ほとんどのサービスはカイバーノーツでなければ利用できません。主力艦に関しては一部がポクヴェン内部に残されているものの、新たに建造することは禁じられています。ポクヴェンではサイノシュラルビーコンも生成できませんが、ジャンプドライブを使用したリージョンからの脱出は可能です。
多くの人々にとっては惑星の状態が一番の関心事で、人口の多い温暖惑星と工業化された荒地惑星が特に心配されています。トリグラヴィアンの惑星住民に対する態度や対応は定まっておらず、クレードによって違いがあるようです。税関施設を通じた地上へのアクセスは現在も機能しており、新たなガントリーの建設やコロニーの設営も可能です。ポクヴェン内部で起きている混乱は深刻ですが、究極的にはニューエデン全体が侵略の余波に悪戦苦闘していると言えるでしょう。貿易ルートは寸断され、戦略的に重要な星系も失われ、激しい政治的混乱がつづいています。四大国は今のところ統一戦線を維持しているものの、観測筋はいつまでもつのか疑問視している状況です。
スコープのリナ・アンバーがお送りしました。
ニュースティッカー
・EDENCOM国際研究チーム、ポクヴェン形成以降の時空間トポロジー変化に関するマッピングについて報告
・レッドアライアンスとステイン勢力が共同作戦。ザ・バスティオン(The Bastion)とともにエソテリア、0-O6XF星系の施設を攻撃
・ガレンテ元老院が被占領星系の状況を議論。ガレンテ海軍のEDENCOM連絡将校を公聴会へ召喚
・シャイニングフレイム社の傭兵部隊がニューエデン各地のブラッドレイダー拠点を攻撃中
・カルダリ当局は企業領において「犯罪的破壊分子」取り締まりを継続
・PAPI艦隊がデルヴの複数コンステレーションを攻撃
・スカーコン2におけるトリグラヴィアンの奇妙な活動がGalNet上で放送される…ミンマターは動揺
・デルヴの戦いがつづく裏側でインペリウム艦隊はTEST領を襲撃
・ライダイ社はガリスタス海賊団が救援活動を隠れ蓑にウルヒニチ星系で不正を働いたと主張。アイドニス医療団は否定
・サルム艦隊はブリークランドとディボイドにおけるシャイニングフレイム社の活動を支援
・インペリウムはエソテリアでの反撃により複数星系を奪取
・第100回マインドクラッシュ世界選手権で優勝した「レッドセーブル」キリア・オカダ、スロケン7第1衛星のオスモン家の屋敷で祝賀会を開かれる
・ブラッドレイダーがシャイニングフレイム社に反撃、未使用戦闘クローンを買い取り
・コモ星系のペルン・クレードが民間人に施術、戦闘部隊に編入していると報告される
・アマター軍はディレリックの重要星系を集中的に防衛。タヌー2に対するブラッドレイダーの攻撃を撃退
・MO-GZ5星系の造船研究施設におけるアクシデントが大規模な産業災害に発展。当局は混乱収拾と損失調査に努める
・AEGISコマンド部隊がキャット3第2衛星の研究施設を襲撃。EDENCOMはヴェレス・クレードの関与を否定
・投機筋が未使用戦闘クローンに注目、軍事品市場の標準価格を上回る相場で推移
・パーラ2東部中央地帯の物資輸送施設で爆発。3つのステーションの製造現場に影響
・SARO調査チームが惑星マターのミクラムルカ大陸沿岸部に到着。セビエスター部族は管轄権をめぐって異議を唱える
・ブラッドレイダーがエシュター2を相当規模の部隊で襲撃。レッドアンドシルバーハンド社が猛烈に反撃
・スロケン5でテンプリス・ドラグナースと疑われるグループが警察部隊相手に銃撃戦。被疑者は全員死亡
・スカーコン2のレジスタンス部隊が親トリグラヴィアン派傭兵部隊を攻撃。イフリート将軍は惑星解放まで戦い抜くことを誓う
・EDENCOMがカルト掃討作戦との関係を否定。ガレンテ・ミンマターは自国領内に存在するシャイニングフレイム社基地を問題視
・宗教評議会がアラル・チャーケイド枢機卿公の拘束について正当性を審議。アーディシャパー家と聖テトリモン教団から証拠を入手
・ウシュラ・カーン艦隊(Ushra’Khan)がアマター自治領タヌー星系でキミ・ハラル(Khimi Harar)のフォーティザーを攻撃
・ガレンテ海軍が新造艦と自律兵器システムを発注。ローデン造船所とクレオドロン社の株価上昇
・サンシャ国がアヴィブ・コンステレーションを襲撃。アーマク6では地上防衛設備に迎撃される