ギャラクティック・アワー ニュースダイジェスト: YC122年と123年を結ぶユールフェスティバルシーズン到来
2020-12-11 22:24 スコープ、レト・グロリアクス
YC122年と123年を結ぶユールフェスティバルシーズンがやって来た。世界中が一年の終わりと新しい年の始まりを祝うことを楽しみにしているが、宇宙航路を襲うアイスストーム、労働者の反抗、そしてニューエデン辺境の騒乱が多くの人々に不安を抱かせている。「レト・グロリアクスのギャラクティック・アワー」は世界各地のニュースをお届けする。
◆ユールフェスティバルの季節が到来、ニューエデンを揮発性アイスストームが襲う
ジェネシス、ユーライ発-CONCORDが一般通知情報を発信し、ニューエデン全域を襲っている多数の巨大な「揮発性アイスストーム」について警告した。通商保護委員会は民間輸送船に可能なかぎりアイスストームを避けて代替ルートを取るよう推奨している。今回のメタリミナルストームでは揮発性アイスの堆積地が発生しており、この場所で見つかる資源をサンシャ国が狙っていると指令執行局も注意を呼びかけている。
ORE傘下のフロストライン・ラボラトリーズはこの機会に最新のフィラメント移送技術をテストしようと、カプセラにプロトタイプ品を配布した。フロストライン社は近年、資源開発業務への応用を視野に入れてフィラメント技術の研究開発に注力している。最近発表された財務報告によると、フロストライン社は周囲にメタリミナルストームを発生させるといわれる時空異常をフィラメントの誘導に利用する研究を進めているようだ。
YC122年8月にメタリミナルストームが発生して以来、ほとんどの研究はトリグラヴィアンの恒星操作によって引き起こされた時空トポロジー異常との関連性を示唆している。一部のストームはまるでアビサル・デッドスペースの放射線と粒子が「漏れだしてきた」かのようにも見える。しかし、フロストライン社の研究者は今回のアイスストームを熱エネルギーの局所的減少として捉えており、エネルギーが無数の微小ワームホールを通じてアビサル・デッドスペースに「吸いとられた」のではないかと推察している。
DEDのパトロール艦隊はユールフェスティバルの訪れとともに増加する交通量に手を取られ、サンシャ国の「ワイトストーム艦隊」との戦いはカプセラが主力になっている。また、EDENCOMの惑星要塞化プログラムが人口密集地の防備強化をつづける一方で、AEGIS部隊はサンシャ国による惑星襲撃に警戒を強めている。
◆インターバス社が旅客増加にともなうユールフェスティバル安全啓発キャンペーンを開始
ザ・フォージ、ジタ発-毎年のように旅客輸送量が増加するユールフェスティバルシーズンを迎えて、インターバス社が安全啓発キャンペーンを開始した。ニューエデン最大の民間旅客輸送業者である同社は、宇宙船の大小を問わず起きる典型的トラブルへの対策として乗客乗員の意識向上に特に関心を払っている。
インターバス社のキャンペーンは安全に関する事柄を楽しく啓発しており、配布された資料は宇宙居住者の怪談、未使用クローンに命が宿って船に大混乱をもたらすという伝説を題材にしている。この「ユールクローン」キャンペーンは人目を引くことを重視し、比較的危険な宇宙産業で多くの人々が経験する「警告疲れ」を克服するため、あえて変わった方法で宇宙船の安全にとって重要な項目を強調している。
関連ニュースとして、CONCORDのプロジェクト・ディスカバリーは新型コロナウィルスの治療法特定・開発に向けた取り組みに一定の進展があったと発表した。このウィルスはトリヴラヴィアンから侵略を受けている最中に複数の宇宙ステーションや小惑星コロニーで確認されたものだ。軍関係者や要塞化作業員の移動が活発化したことでウィルスが各地に拡散したと考えられており、プロジェクト・ディスカバリーは何か月にもわたって様々な新疾病を研究してきた。CONCORD関係者は慎重な姿勢を崩していないものの、プロジェクト・ディスカバリーのこれまでの成果に満足感を示している。
◆ジタ4-4衛星採掘コロニーに動揺走る…労働者が労働時間延長と交通費に抗議
ザ・フォージ、ジタ発-ジタ4-4衛星採掘コロニーで労働時間の延長と高額な交通費が労働者の抗議活動を招き、一部では暴動も発生。現地は不安定な状況に陥っている。ディープコアマイニング社が運営するこのコロニーでは、トリグラヴィアン関連の抗議とジタ4-4貿易ハブステーション建設にともなう突貫作業のために以前から不満が高まっていたが、多くの労働者はユールフェスティバルシーズンに多少の休みが得られるだろうと我慢していた。ところがその矢先、会社側から労働時間の延長と高額な交通費が発表され、衛星コロニーに住む労働者たちの怒りが爆発してしまったのである。
騒乱はDCM社コロニー治安部隊の手に余る域に達したため、親会社のCBD社は支援部隊としてスペースレーンパトロールを派遣した。カルダリ海軍も宇宙エレベーターの両端に部隊を展開し、衛星コロニーとジタ4-4ステーションを結ぶ重要な交通手段の安全を確保している。
◆クーニッド王国が「反乱と便乗的な海賊行為を鎮圧する」ためネーダ星系に軍を展開
クーニッド、ネーダ発-ブラッドレイダーによる襲撃と奴隷反乱の報告を受けたクーニッド王立海軍がネーダ星系へ出動し、海軍海兵隊と第8、第19ロイヤルウーラン部隊をネーダ3およびネーダ5に展開した。クーニッド海軍のネーダ救援部隊はホムルーン・コンステレーションの軍政長官であるミズラ・ウル・チャーケイド提督の指揮下に置かれた模様だ。クーニッド当局は「ブラッドレイダーによる襲撃と、他の皇家に属するカプセラの便乗的な海賊行為で混乱が引き起こされたとはいえ、奴隷反乱を容認することはない」と宣言している。
クーニッド家は現在、軍事指導者にして聖職者でもあるアラル・チャーケイド公爵の身柄をめぐり、アーディシャパー家と政治的闘争を繰り広げている。宗教評議会はチャーケイド公爵に関する証拠の確認をつづけており、最近では聖テトリモン教団から宗教評議会のパラディンへ身柄が引き渡され、拘束場所もタヌー星系から「神聖アマー帝国の中心部にして中立な場所」へと移された。
◆ミンマター部族会議がスカーコン星系に対する領有権を再確認。親トリグラヴィアン派カプセラおよびクローン兵の主張を否定
パター、マター発-トリグラヴィアンに征服され、現在はポクヴェンでスヴァログ・クレードの支配下に置かれているスカーコン星系について、ミンマター部族会議が「マター七大部族の完全かつ永続的な主権」を再確認した。この宣言にはクリラルド星系も含まれており、スカーコン星系とその領土をめぐる親ミンマター派と親トリグラヴィアン派の舌戦を受けて行われたものだ。
部族会議の会合終了後、サンマター・マレアツ・シャコールは次のように語った。
「マターリの人民に忠実な者にとっては、スカーコン2が永遠に部族の土地なのは当然のことだ。アマー式の偽りの議論にもとづく主張など一顧だに値しない。よそ者や我々の内の堕落した者は、言葉や理論を細切れにして話をでっちあげるかもしれん。まるで食材を千切りにして料理を作るようにな。だが、そのようなものはいくら取り繕っても所詮はパン粥よ。部族や氏族が語らうべき馳走ではない。マターリなら誰でも分かっておることだ」
ミンマター共和国はスカーコン星系の全領土がレジスタンスの管轄下にあると見なし、司令官のクリル・イフリート将軍を「マター七大部族の会議を代表する唯一の合法的権威」だとしている。また、サッカー部族はスカーコン2に持つ土地を貸し出していたが、そうした契約は「スカーコン2の合法的政府に対してテロ行為と戦争行為が働かれた時点で自動的に終了した」と発表した。
スカーコン部族レジスタンス軍はスカーコン2を侵略したトリグラヴィアンに抵抗しつづけており、ここ数週間はスヴァログ・クレードと親トリグラヴィアン派クローン兵の陣地に対して多数のミサイル攻撃を行っている。さらに、レジスタンスの人員は共和国軍やミンマター系軍事組織からの志願兵によって強化されている。レジスタンスは激しく反撃しているが、EDENCOMの報告によるとスカーコン2の人口密集地は依然としてスヴァログ軍の支配下にあり、トリグラヴィアンの支配域は惑星全体で少しずつ広がっている。
その他のニュース
・ハージネン8の広い範囲で反CEP暴動が発生。八大企業の治安部隊が各地の駐屯地から出動して鎮圧
・スペースレーンパトロールはガリスタス海賊団がウンパス商業組合アートギャラリーでの数百万isk強盗事件に関与しているとみて手がかりを調査
・エヌア6でエンジェルカルテルとクルレファー・オーガニゼーションが抗争、死者500人以上。両組織ともスカーコン星系からの脱出者が合流
・サーペンティス社はオクタニーブ星系で起きた連邦麻薬取締官暗殺事件への関与を否定
・モードゥ部隊がインタキ星系からの撤退を再開する意向を示したことを受けて、インタキ宇宙警察とインタキ議会が協議
・ガレンテ海軍とEDENCOMによるベイル星系封鎖措置についてガレンテ最高裁で弁論が実施される
・ミンマター・ガレンテ貿易収支報告によると、ミンマターの対ガレンテ貿易赤字は原材料輸出の伸長により減少
・CONCORD紛争監視局はサルム家が「年明けにもフロセスウィン4をふたたび侵略する可能性がある」と評価
・速報: クーニッド海軍がネーダ3、5のブラッドレイダー、「反乱奴隷」、「反逆準軍事組織」を無差別爆撃
・速報: ロイヤルウーラン装甲旅団がネーダ3、5の主都に降下。クーニッド海軍は「あらゆる必要な手段により秩序を回復せよ」と命令