ギャラクティック・アワー ニュースダイジェスト: ユールフェスティバル中もニューエデンに平和無し
2020-12-18 21:09 スコープ、レト・グロリアクス
YC122年から123年へと向かうユールフェスティバルシーズン真っ只中だが、カルダリ当局はジタ星系での爆弾テロを阻止し、サンシャ国とトリグラヴィアンは星団各地に混乱を撒き散らしつづけている。「レト・グロリアクスのギャラクティック・アワー」は世界各地のニュースをお届けする。
◆ジタ4-4宇宙エレベーターでの爆弾テロをカルダリ海軍とスペースレーンパトロールが阻止
ザ・フォージ、ジタ発-ジタ星系当局はカルダリ海軍とスペースレーンパトロールが「ジタ4-4宇宙エレベーターを破壊して大量の犠牲者を出そうとした無政府主義テロリストの企て」を阻止したとして、警備部隊の「警戒とプロフェッショナリズム」を称賛している。爆弾テロが試みられたことは午前中に報じられていたが、午後になって海軍のジタ星系治安責任者であるトミ・ミハイッカがテロ攻撃を阻止したことを正式に発表した。
カルダリ海軍とスペースレーンパトロールの公式声明によると、海軍と企業治安部隊が合同作戦を行い、「エレベーターかごの貨物区画に小型核分裂装置を持ちこもうとしたテロリスト部隊」を迎撃したという。声明はこの犯行について、「比較的原始的ではあるが、かご内部で爆発すれば相当な死傷者が出たであろうし、宇宙エレベーターそのものにも大惨事を引き起こすだけの構造的損傷を与えただろう」と述べている。この構造的損傷が現実のものとなっていた場合、衛星とステーション両方のエレベーター終端部が激しく破損し、死傷者が出ていた可能性がある。
テロリストは警備上の弱点を利用しようと、カルダリ海軍とスペースレーンパトロールが警備を交代するタイミングを狙って犯行に及んだと当局は見ている。海軍情報部はかねてより警備交代の隙を突いて密輸その他の犯罪行為が行われていると考えていたらしく、そうした犯罪を検出するためのセキュリティ対策によってテロリスト部隊と核兵器が発見されることになった。
ディープコアマイニング社とCBD社はカルダリ海軍とスペースレーンパトロールに謝意を表した。カルダリ国内のメディアはこの出来事を大々的に取り上げ、海軍の上級士官が更迭されて企業治安部隊の士官に置きかえられた結果、海軍のプロフェッショナリズムと効率が復活を遂げたと報じている。
こうしたメディアは連合当局や巨大企業の管理下にあり、対トリグラヴィアン戦での甚大な被害がきっかけとなって起きた反CEP抗議活動についても、「無政府主義テロリスト」が大きな役割を果たしていると強調。この大衆運動はいまだ終息しておらず、CEPを改革し、労働者市民に対する当局の説明責任をより強化するよう要求しつづけている。企業治安部隊は一部地域では散発的に抗議活動を鎮圧してきたが、今のところCEPは全面的な取り締まりに踏み切っていない。
◆サンシャ国がネーダ星系を襲撃、奴隷反乱と相まって現地は大混乱に
クーニッド、ネーダ発-ネーダ星系はブラッドレイダーの襲撃、奴隷反乱、クーニッド軍による鎮圧に揺れていたが、さらにサンシャ国に襲われたことで現地は大混乱に陥っている。サンシャ国はネーダ星系を拠点にホムルーン・コンステレーションを攻撃しており、ネーダ3、5にも降下を試みた模様だ。
先日ネーダ星系へ出動したクーニッド海軍とロイヤルウーラン部隊はいまだ現地に留まり、ブラッドレイダーの襲撃の余波と奴隷反乱に対応していた。クーニッド海軍はネーダ3、5の軌道防衛に全力を注ぎ、サンシャ国の大規模な降下部隊をすべて撃退したと主張している。独立系観測筋によれば、軍の主張はネダ5については正しいものの、ネーダ3では一部部隊が降下に成功したとの情報がある。
すみやかに治安が回復したネーダ5とは対照的にネーダ3は混沌としており、今なお多くのブラッドレイダー部隊や反乱奴隷が人口密集地周辺で活動している。これらを掃討するために地上に展開した第8、第19ロイヤルウーラン部隊が、郊外の住民を拉致しようとしているサンシャ部隊と交戦中だとも言われている。
最新情報: ネーダ5からの報告によると、市民の行動はロイヤルウーラン部隊によって厳重に制限されており、主要な都市や町のまわりではカーニッド海軍海兵隊が対軌道防衛を強化している。また、サンシャ国はふたたびネーダ3への降下を試み、軌道上と地上のクーニッド海軍から激しい迎撃を受けた模様。
◆コモ星系の主要惑星で大規模な強制移住。現地から送り出された資料が記録
ポクヴェン、コモ発-目撃者の証言をまとめた報告、音声付き映像データ、ホロファイルから、トリグラヴィアンがコモ星系の辺境住民を厳しい管理下にある地域へ強制移住させていることが明らかになった。コモ6、7、9はいずれも人口稠密な惑星で、住民はそれぞれの惑星だけでなく工業化された荒地惑星でも働いている。コモ星系をトリグラヴィアンに奪われたことは、対トリグラヴィアン戦においてカルダリの人々が特に衝撃を受けた損失の一つだった。
これらの資料はコモ星系の主要惑星で活動しているカルダリレジスタンスが密かに惑星外へ送り出したものだという。ペルン・クレードは3つの主要惑星それぞれで最大規模の都市やアーコロジーを要塞化し、辺境に住む住民をこれらの重点防御地域へ強制移住させている。さらに、資料には住民の生体適応施術に関する証拠も含まれており、身体的変化のさまざまな段階にあると思われる人々が記録されていた。施術記録が数多く存在することから考えると、ペルン・クレードはコモ星系における生体適応プログラムを加速させるために強制移住を行っているようだ。
強制移住に抵抗しようとした住民は武力で制圧され、時には致死的な措置がとられることもあるが、研究者らはこうした対応は場当たり的ではない管理されたものだとみている。現在の状況はあきらかに非人道的で、大規模な強制移住はそれだけで戦争犯罪に該当するものの、資料を確認するかぎり無差別な虐殺や報復が行われた様子はない。
ペルン・クレードの軍隊が圧倒的に優勢であるにもかかわらずレジスタンス活動は今なおつづいており、3つの主要惑星にまたがるネットワークを築くことにも成功したようだ。未確認情報だが、EDENCOMはコモ星系のような抵抗運動が存在する星系を支援しているらしく、AEGISと連合ピースキーパーはコモ星系レジスタンスに物資、さらには人員まで提供しているという噂がある。
◆AEGISがキャット星系で「トリグラヴィアン工作員」を捜索、マテリアル・アクイジション社ステーションを調査
エッセンス、キャット発-現地からの情報によれば、AEGIS調査官と準軍事部隊がキャット星系のトリグラヴィアン工作員を捜索するため、キャット7第4衛星軌道上のマテリアル・アクイジション社ステーションに到着した。ステーションの産業区画の一部と居住区画の大部分が封鎖され、区画のあいだを行き来する交通には普段より厳しいセキュリティチェックが課されている。
AEGISは今回の動きに先立ち、キャット3第2衛星の研究施設を制圧・隔離した経緯がある。スコープの現地特派員によれば、制圧された施設はマテリアル・アクイジション社の鉱業研究施設だった。
マテリアル・アクイジション社はガレンテ当局と現地のEDENCOM調査官に協力するということ以外にコメントしておらず、親会社のクァフェ社も本件はすべてマテリアル・アクイジション社広報部に問い合わせるようにと回答し、個別のコメントは出していない。
その他のニュース
・政治家がガレンテメディアのポクヴェン報道を批判、被占領地の状況を重点的に報じるよう促す
・ニューカルダリプライムのランドフォール市で行われていた抗議活動は平和的に終了。CEP改革と労働者階級への譲歩を求める
・クマター・アレク・ベリアルシュ、ミクラムルカ地方にRSS対戦闘クローン部隊訓練施設の設立を許可
・宗教評議会がアマター自治領からアラル・チャーケイドとオルロン・ザシェフの管理を引き継ぐ…身柄はイニスイリクス星系へ
・EDENCOMはスカーコン2の紛争を「懸念材料」として認識。惑星から脱出した難民に匹敵する数の戦闘員が流入したとの分析も
・CDIA関係者はスカーコン2でのスヴァログ・クレードの戦い方を「不可解」と表現。EDENCOMはコメントせず
・ベイル星系から発信されている大量の通信は、主要惑星が「暫定行政区政府」の支配下にあると主張
・連邦管理局とEDENCOMはヴェレス・クレードとの協力を非難…「トリグラヴィアン占領軍を相手にした利敵行為」
・DEDは揮発性アイスストームにおけるサンシャ国の活動をカプセラが妨害していることに満足感を示すも、サンシャ国の真意を懸念
・インターバス社はユールフェスティバルシーズン開始直後としては過去最高の旅客数を記録。「ユールクローン」安全啓発キャンペーンの成功を喜ぶ
・ガリスタス海賊団がふたたび美術品を強奪。イシソモ4、ノン二1、サイシオ5の企業役員向け施設を同時襲撃
・オクタニーブ星系で連邦麻薬取締官がふたたび暗殺される。ボディガードに殺害された暗殺者は「アエネブラ教団のしるし」を身に着けていたとの情報
・サルムプライム星系でDEDが秘密麻薬施設を襲撃、サルム家警察部隊もエンジェルカルテル拠点を破壊
・サッカー交易所からの情報によると、SAROレッド・トループ部隊がアーノラ星系で「独立行動していた戦闘クローンの細胞組織」を排除