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スコープニュース – カプセラ紛争の終戦、カルダリ指導部の再編、労働組合デー

2021-09-03

1年間にわたってつづいた戦争は途方もない規模の死と破壊をもたらしました。今回の戦争で最大の激戦地となったのはデルヴとその周辺リージョンです。ここで起きた戦闘のうち、いくつかはニューエデンの歴史において最大級のものとなりました。攻撃側のPAPI連合軍はたびたび激しい攻撃を加えたものの、最終的に防衛側のインペリウム(Imperium)コアリションが本拠地1DQ1-A星系を守り抜くことに成功。現在PAPIは戦地から撤退してニューエデン各地に分散しており、インペリウムは多くの敵基地を破壊、占領された星系を奪還して防備の再建と再編を進めています。

一方PAPIは解散し、構成メンバーはそれぞれの領土に軍を帰還させています。各勢力はインペリウムと同様、戦力を再集結させて態勢の立て直しを図っている状況です。PAPIが解散したことでかつての対立関係や不満が再燃したケースもあり、一部の旧PAPIメンバー間で紛争が起きたとも報じられています。

この戦争はすべての当事者にすさまじい被害を与え、疲弊させました。何年分もの備蓄が使い尽くされ、多額の戦費によって財政難に陥っている組織もたくさんあります。限界を超えて完全に崩壊してしまったアライアンスも少なくありません。失われた人命も恐るべき数に達しています。今回の戦争ではタイタン約500隻と大型空母約240隻が撃沈され、それぞれに数千人の乗組員が乗っていました。破壊された構造物は3500個におよび、少なくとも40個のキープスターが含まれています。中には何十万人もの人々が住んでいた構造物もありました。

ニューエデンのヌルセク政治がこの混乱によってどのように変化するかは不明ですが、ヌルセク列強のあいだで10年以上つづいている紛争と緊張が解決からほど遠い状態にあるのは明らかです。新たな勢力が興り、疲弊した勢力が姿を消していくなか、ヌルセクが新たな戦火に見舞われるのは時間の問題だと思われます。

次のニュースです。カルダリ各地では労働組合デーが祝われており、祝賀イベントが1週間ほどつづく予定です。カルダリ連合を治める八大企業も主要星系で艦隊をパレードさせ、傘下の治安部隊の力を誇示しています。

今年の労働組合デーでは二つの記念施設もお披露目されました。一つはランドフォール・クツオト・ミル・オービタルセンターで、カルダリの風道を信仰する人々が用いる心と体のテクニックを指導・練習するための施設です。クツオト・ミルと呼ばれる心身管理術は集中力、冷静さ、精神的な強さを最大限に引き出すことを目的としており、出世階段をのぼりたいと望む人間にはうってつけなので、カルダリ人のあいだでは高く評価されています。

もう一つはウルレン2暴動事件の死者を悼むための記念碑で、こちらは少々議論を呼ぶかもしれません。ウルレン2暴動事件とは、同惑星に住んでいたカルダリ国内のガレンテ系市民がタイバス・ヘス体制に忠誠を誓っていたプロヴィストの暴徒に殺害された事件です。カルダリ巨大企業は中央集権的なヘス体制とプロヴィストの思想を否定することに前々から力を注いできました。しかし、カルダリ企業政治の観測筋は「この記念碑はヘス体制の犠牲者を悼むためのものだが、巨大企業が労働者階級からの圧力にさらされているタイミングで設置されたことに意味があるのではないか」と指摘しています。

ヘス体制が崩壊してからというもの、カルダリ社会は八大企業の政治体制に監視の目を光らせています。カルダリ連合は対トリグラヴィアン戦争で受けた甚大な被害から回復しきっていないため、毎年労働組合デーに開催される連合産業計画サミットでは多くの喫緊の課題が話し合われるのではないかと予想されています。

また、代表取締委員会では次期常任議長の人事が最重要議題となっています。ニューカルダリプライムのCEP本部ビル爆破事件で瀕死の重傷を負ったプオク・コッシネン議長がいまだ回復していないため、現在は海軍出身のウィルコミ社の新星、アキマカ・サラキが議長を代行中です。サラキ議長代理は就任以来優れた働きを見せていることから、委員会はサラキを正式に議長として承認するのではないかと見られています。

アキマカ・サラキが初めて公の舞台に登場したとき、彼はウィルコミ社のインフラ警備部門の上級役員でした。サラキは対トリグラヴィアン戦争時にサマヌニ星系の惑星要塞化で重要な役割を果たし、星系がトリグラヴィアンの侵略を受けると従軍経験を持つ最高位の管理職としてサマヌニ6防衛を直接指揮しました。また、サラキはカルダリ市民が企業の不正や無能に抗議する権利を支持したことで、愛国心に富みながらも比較的リベラルな人物であるという評判を確固たるものにしました。EoMによるテロ事件ではカルダリ代表としてCONCORD対応を担い、全面戦争の回避にも一役買っています。その後まもなくしてプオク・コッシネンが重傷を負って議長の役割を果たせなくなったため、代表取締委員会は彼を議長代理に任命し、カルダリ連合の指導的立場へと押し上げました。

アキマカ・サラキの議長就任は確実視されており、企業統治体制の長として近日中にカルダリ市民へ向けて演説を行うものと思われます。まもなくトリグラヴィアンの侵略が終わってから1周年を迎えるため、演説は月内にも行われるだろうとの見方が強いようです。

八大企業は企業統治体制による効率的な国家運営を改めて強調したいと考えており、アキマカ・サラキが議長に選ばれたのはライバル関係にある企業派閥が妥協した結果だと言えます。森林派の強硬な企業は不満を抱える労働者とあくまで対決して服従させるべきだと訴えていますが、サラキはウィルコミ社が属する海洋派の愛国的ながら比較的リベラルな考え方を反映した人物です。強い力を持つ保守的な山岳派も海洋派に同調しており、代表取締委員会が多数派主導で統合と和解を目指しているのは間違いないでしょう。

スコープのアルトン・ハヴェリがお送りしました。

ニュースティッカー
・労働組合デーに先立ち、カルダリ代表取締委員会が連合産業計画サミットを開始
・エンジェルカルテルがオイジャネン2のインタラダイレクトアクション社基地への攻撃に関与か
・CEPがカルダリ市民へ結束を呼びかけ。改革主義者や急進的な非公式労働者団体は対応をめぐって分裂
・カプセラコアリション間の戦闘つづく。反インペリウム連合軍は反撃を受けて多数のシタデルを喪失
・カルダリ企業治安部隊がカッシガイネン2で軍事競技大会を開催。極限環境での戦技を競う
・サルム家がフロセスウィン2、3、5に要塞化拠点の建設を完了
・八大企業の公式労働者団体がCEPに改革案の提示を要請
・カルダリ海軍はポクヴェンのカルダリレジスタンス部隊が使用する装備の新規調達を承認
・連邦海兵隊が惑星防衛施設を設置する土地を強制収用。インタキプライムで抗議活動起こる
・急進的労働者団体はカルダリ当局がアビサル実験場をめぐってトリグラヴィアンと外交的接触を持ったと主張
・スクーベスタ社がニューカルダリプライムのランドフォール市でCEP本部ビル再建工事を開始
・サルム家によるフロセスウィン4封鎖が5か月目に突入。包囲下のミンマター軍は惑星への攻撃を防ぎつづける
・イシュコネ社はコンバインTNRによるAIRラボラトリーズステーション建設が順調に進んでいると発表
・インペリウムとその友軍がPZMA-E星系でブレイブ・コレクティブ(Brave Collective)のキープスターを破壊。インパスで戦闘つづく
・カルダリ連合労働組合、企業間労働者連帯旅行プログラムの予算増額を発表
・クロゴリ星系を離れる民間旅客数が5倍以上に増加、アマーの侵攻に対する不安が現地住民を圧迫
・共和国保安局がスクーベスタ社傘下のピースアンドオーダー警備と情報共有協定を締結
・連合プロテクトレイトがフリート星系に攻勢、連邦防衛同盟は紛争宙域に残された最後の星系で抵抗をつづける
・ザ・イニシアチブ(The Initiative.)がY-2ANO星系のフォーティザーを自ら破壊。焦土作戦の一環
・海賊の活動とミンマター軍の妨害により、アーディシャパー家のヘド・コンステレーション占領地における基地建設が遅滞
・クァフェ社がPKNインターステラーとの関与を自己弁護。元老院は紛争宙域での活動について調査継続
・CONCORDの内部告発者はカルダリ記録保管局がEDENCOMとトリグラヴィアンのあいだの外交的接触に関与したと主張。記録保管局はコメントを拒否
・インタキ宇宙警察はシンジケート、プラシッド、ソリチュードで最近発生したテロ事件について情報を共有するよう連邦情報局に要請

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