ギャラクティック・アワー ニュースダイジェスト: サンマター・マレアツ・シャコールの続投決定・激戦つづく紛争宙域
2022-04-06 スコープ、レト・グロリアクス
2年に一度のミンマター共和国部族会議総会が終了し、サンマター・マレアツ・シャコールの続投が決まった。紛争宙域ではガレンテ・ミンマター両義勇軍の攻勢がつづいている。「レト・グロリアクスのギャラクティック・アワー」は世界各地のニュースをお届けする。
◆部族会議総会がサンマター・マレアツ・シャコールの続投を決定
パター星系、マター発 惑星マターのグレート・キャラバンサライで部族会議総会が開かれた。その最終会議において、マレアツ・シャコールがミンマター諸部族のサンマターとして8期目を続投することが承認された。サンマター・シャコールは四大国の中ではもっとも長く国家指導者を務めており、YC110年にサンマターに就任する前はミンマター国内の有力政治家として長年のキャリアを築いていた。
サンマターは厳密に言えばミンマター共和国の国家元首ではなく(その役割は諸部族長で構成される部族会議が共同で担っている)、政府の長でもない(その役割は首相が担っている)が、強大な権力を持ち、部族共和国における最高位の行政長官兼軍事指揮官として機能している。つまり、部族会議が開かれていない間はサンマターが事実上の国家元首なのである。
今回の部族会議総会では、経済自由化案、軍事・治安維持に関する費用、基本法改正の承認、部族・氏族が有する負債の全額または一部免除、部族間の係争地に関する未解決案件など、そのほかのさまざまな議題も話し合われた。
経済自由化と軍事・治安維持費の増大については激論が交わされたが、サンマター・シャコールは交渉によって部族間を合意へ導いた。政治的な取引が交わされた結果、”部族間の経済規制を緩和し、部族・氏族の保護主義を軽減するかわりに、軍および治安機関への拠出金を増やす予定を認める”という条件で手打ちになった模様だ。
◆部族解放軍がアマー・ミンマター紛争宙域で攻勢、各星系を解放しながら帝国領に侵入
パター星系、マター発 ミンマター部族解放軍は先月にかけて見事な反転攻勢を仕掛け、ミンマターが主権を有しながらアマーの支配下に置かれていた星系をほぼすべて解放。ユーライ協定でアマー領と定められた宙域にまで侵入した。カプセラ義勇兵が先頭に立って劇的に戦況を変えたことで、2年間にわたって本国への脅威に怯えていたミンマター国内の緊張も和らぐことになった。
ブルートー部族を中心とした軍事主義的な部族・氏族と、セビエスター部族周辺の外交を重視する勢力は激しく対立していたが、サンマター・マレアツ・シャコールがミンマター義勇軍の成功に乗じて論争を収めることができたのは特筆に値する。サンマター・シャコールは、1年近く包囲下に置かれてきたフロセスウィン4への救援が実現したのは大きな成果だとして、部族解放軍を激賞した。ミンマター海軍は共和国コマンドと司法局の増援部隊や準軍事部隊をフロセスウィン4へ降下させ、待ち望まれていた物資を届けるとともに、戦火で荒廃した現地から離れることを望む民間人を避難させた。
制宙権を失ったとはいえ、サルム家指揮下のアマー軍はエウギディ・コンステレーション各地に多くの要塞陣地を保持しており、「アセト要塞」とあだ名されるアセト星系も第24次帝国十字軍の拠点になっている。アセト星系とエウギディ・コンステレーションの惑星に多数のアマー地上軍が配備されていることを考えると、紛争宙域に平和が訪れる見込みは相変わらず薄いと言わざるをえない。
◆連邦防衛同盟がガレンテ領の支配権奪還を目指して反撃継続
エッセンス、ルミネール発 ガレンテ義勇軍は連合プロテクトレイトの支配下にあるガレンテ領を奪還するため、1か月にわたって反撃を続けている。連邦防衛同盟はプラシッドとバージベンダーからカルダリ軍を追い出そうとしており、最近ではブラックライズとシタデルのカルダリ領にも攻撃を加えている。
ガレンテ・カルダリ紛争宙域の地上戦はひどく混沌とした状態から抜け出せておらず、多くのガレンテ側コロニーがカルダリ軍やカルダリ傭兵企業の支配下にある。しばしば注目を集めるインタキ星系では連合プロテクトレイトが制宙権を握っているものの、インタキプライムはインタキ議会の惑星防衛部隊など現地軍が維持している。カルダリ企業の治安部隊は防御の薄い惑星や、連合プロテクトレイトと関連部隊が完全に制圧下に置いている惑星において、いわゆる「資産再生活動」に注力しているケースが多い。
連邦防衛同盟の反撃に直面したカルダリ企業と傭兵部隊は、カルダリ軍が占領していた星系や惑星から続々と退避・撤退している。ガレンテ元老院議員団はカルダリ中心部を訪問し、ジタ4-4ステーションでの協議をもって視察旅行を終えたばかりだが、こうした状況を受けて「カルダリ傭兵と一部企業部隊による海賊的略奪行為」に抗議する声明を発表した。
代表取締委員会と連邦管理局は「行きすぎた行為」に遺憾の意を表し、「義勇軍交戦宙域の周辺における海賊行為」を非難する形式的な声明を発表したものの、それ以上踏みこんだコメントは出していない。戦地からの報告によれば、最近ガレンテが奪還した星系では、多くの惑星に悪名高き連邦情報局内部調査特務部、通称ブラックイーグルスが大挙到着しているという。また、CONCORDからも対戦闘クローン部隊を擁するSAROと、対AI活動を専門とするDERAILの大部隊が派遣されており、キルキネン・リスク管理、アルギンタルコア社の傭兵部隊と共に戦域で活動中だ。これらの傭兵部隊については、ガレンテとカルダリが密かに合意を交わして活動を認めたと言われている。
その他のニュース
・ガレンテ元老院議員団、ジタ4-4で星間関税と貿易規制について協議。カルダリ視察旅行の全行程を終了
・アマター自治領において反乱勢力が活発化との情報あり。アーディシャパー家はディレリックでの徴兵を強化
・ライダイ警備サービスとイシュコネウォッチは、プラシッドとバージベンダーで組織的略奪が行われているとのガレンテの非難を否定
・シンジケート、ソリチュード、プラシッドで相次ぐ殺人とテロについて、サーペンティス社がアエネブラ教団の暗殺者を支援していると非難される
・ララボス星系においてスヴァログの通信量が激増し、活動も増大。EDENCOMの分析官は「かなり奇妙」「まるで宗教的熱狂」と評する
・ミンマター軍がフロセスウィン4を封鎖していたアマー軍を一掃。カント・フィルミア将軍が増援部隊と共に惑星に降下
・DEDは違法ブースター、武器、「紛争関連資源」の密輸が「大幅に増加」していると報告
・紛争宙域境界線におけるアマー海軍の動きがCONCORD紛争監視局と外交関係者に警戒感を与える
・ミンマターで募兵活動に弾み…義勇軍の攻勢と重要星系の解放が背景に
・サルム艦隊がドメイン、ディボイド、ブリークランドの要塞化された集結地にて再編中
・アソウノン6の連邦海兵隊がトリグラヴィアンと交戦。EDENCOMは「不穏な動き」と表現
・部族解放軍がフロセスウィン星系を奪還。ミンマター軍に攻撃されたアマー軍封鎖部隊は大きな損害を被った模様
・紛争宙域で聖テトリモン教団の襲撃部隊が観測される…ミンマター勢力圏へ侵入
・スカーコン2においてスヴァログ、ヴェレス、ミンマターレジスタンスのあいだで新たな戦闘が発生。SoEは人道支援関係者に死傷者が出たと報告
・カティズ1世、枢密院本会議を開くために皇家当主を帝都ダム・トーサッドへ招集
・レナレル5惑星議会議長、カルダリの占領軍に協力したとの疑惑を否定
・部族解放軍が前線を押し上げる一方、後方の惑星ではアマー・ミンマター傭兵部隊による戦闘つづく
・ペルン・クレードがキノ、コノラ、ナルブラの嵐惑星で大規模な建設プロジェクトを開始した模様
・速報: カルダリ当局関係者によると、海軍と治安機関が大規模なセキュリティ侵害行為を検出
・速報: カルダリ各地で大規模な「スパイ狩り」が進行中。特にジタ4-4に重点が置かれる
・速報: ジタ4-4で複数の民間区画が封鎖される。軍用ドックは「海兵隊員であふれかえっている」