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ガレンテ・カルダリ軍が紛争宙域で衝突、アソウノン星系をめぐって緊張高まる
2022-06-22 スコープ、リナ・アンバー

プラシッド、アソウノン発 ガレンテ・カルダリ軍当局から異例の命令が出され、両国の海軍と義勇兵がプラシッドのアソウノン星系一帯で衝突している。双方は戦闘部隊を動員するとともに具体的な目標と交戦規定を定めており、最優先目標はガレンテ・カルダリ紛争宙域のただ中にあるアソウノン星系のようだ。

カルダリ海軍の将軍から連合プロテクトレイトの義勇兵に向けた命令文

2日前、カルダリ代表取締委員会は連合プロテクトレイトの義勇兵に対し、アソウノン星系とサースルド・コンステレーションの防衛を最優先目標とする一般命令を発した。一方、ガレンテのセレス・アガード大統領も連邦安全保障会議の緊急会合に出席。ガレンテ連邦軍最高司令官として、連邦防衛同盟の義勇兵にアノウノン星系奪還に向けた反攻を命じることを承認した。

異常事態の発端となったのは、嵐惑星アソウノン5の軌道上で発見されたEDENCOMの秘密基地だ。基地は遮蔽装置の故障により発見されたらしく、アソウノン5からの最新の報告によれば現在遮蔽装置は完全に停止している。カルダリ海軍は施設周辺を常に警備しており、惑星から惑星へと巡回するパトロール隊も目撃されている。

ガレンテ海軍の提督から連邦防衛同盟の義勇兵に向けた命令文

昨日ガレンテが反応を見せて以来、アソウノン星系でガレンテ海軍の偵察部隊とカルダリ海軍が交戦したとの報告が相次いでいる。また、現地では一定規模のトリグラヴィアンも活動しており、状況をさらに複雑にする警戒すべき要素だと各方面の観測筋やコメンテーターから指摘されている。EDENCOMのカシハ・ヴァルカニール司令官はアマー帝国とアマター自治領の要塞化星系を視察中だったが、急きょCONCORD軍事指導部の会合に呼び出されたとの情報もある。

アソウノン5軌道上で発見されたEDENCOM施設

◆アソウノン星系におけるトリグラヴィアンの活動

数か月前、温暖惑星アソウノン6において、惑星防衛部隊として駐留していた連邦海兵隊がトリグラヴィアンと交戦したと報じられた。

この戦闘に関する続報で、アソウノン6の連邦海兵隊が交戦したトリグラヴィアンは、惑星を「襲撃」しようとしたヴェレス・クレードだったことが判明した。スコープがガレンテ軍に詳しい専門家から得た情報によれば、連邦海兵隊はヴェレス軍を撃退したうえで、防衛部隊を強化するために部隊を増派したという。

その後、嵐惑星アソウノン4、5で活動しているトリグラヴィアンが確認され、ヴェレスが惑星の一部を占領したらしいことが分かった。アソウノン星系に派遣されたEDENCOM指揮下のAEGISは本件についてコメントを拒否しているが、アソウノン5軌道上に秘密基地を建設したのは彼らの可能性が高い。

ユーライ星系のCONCORD本部

◆外交危機がCONCORDに波及

トリグラヴィアンは星系を制圧しながらも恒星を収穫しなかった、いわゆる「限定勝利」星系において日常的に襲撃を行っている。全貌が明らかになっていないトリグラヴィアンの力、そして多くの分野における技術的優位を見せつけられた四大国、CONCORD、EDENCOMは、どのように対処すべきかをめぐってしばしば反目してきた。EDENCOM・CONCORDの関係者によれば、両組織では部門間で激しい内部対立が生じている。また、外交や諜報に詳しい有識者は、四大国はいずれもトリグラヴィアン・クレードとの外交的接触を果たしたらしいと語っている。

トリグラヴィアン戦争の余波、激しい国境紛争、外交危機、技術流出などが絡み合い、四大国間の緊張は非常に高まっている。紛争宙域が形成されたYC110年の動乱以来最悪レベルだと言っていいだろう。実際、CONCORD紛争監視局や多くの星間法専門家は、ガレンテ・カルダリがアソウノン星系においてユーライ協定・ユーライ合意の効力を一時停止しようとしていることに警鐘を鳴らしている。

CONCORDの中心組織たるインナーサークルは機能していないも同然の状態らしく、セリ・オコナヤ総裁はCONCORD全体で緊急会議を開くことを検討していると報じられている。ある情報筋によれば、インナーサークルの四大国代表団はすべて本国に帰国しており、CONCORD代表団は「各国政府とさらなる議論を行うための枠組み作りが困難な状況」だという。

その他のニュース

・ガレンテ海軍のフォリアーナ・レベリ中将がオスメデン星系に司令部を設置した模様
・インナーサークル・ミンマター代表のケイタン・ユンが部族会議に出席。アーシャト星系のステラーハーベスターをめぐる外交問題について報告
・ガレンテ海軍がアソウノン6の連邦海兵隊駐屯地に増援、車両、物資を降下
・サーダン・ゼル・クオシュ元帥、女帝カティズ1世により聖座会十字勲章勲爵士に叙される
・エウギディ・コンステレーションにおけるアマーの優勢を受け、フィルミア将軍が部族会議で戦況報告を行う
・アソウノン星系ではカルダリ軍、ガレンテ軍、トリグラヴィアン軍が三つ巴の戦い
・カプセラがワイラショダ星系のトリグラヴィアン施設を電磁性無誘導爆弾で攻撃。EDENCOMはヴェレス・クレードのローグドローン用施設「セミオシス・ソボルノスト」を襲撃
・ヘイカ・トリゴ准将がCEPの会合に出席。サラキ議長から「アソウノン戦域」の状況について称賛される
・ガレンテ海軍がアソウノン6の敵性義勇兵基地を排除するよう命じたとの報道あり。軍当局はコメントを拒否
・スヴァログがドローン群でクマター・クリル・イフリートの暗殺を試みる…イフリート将軍はスカーコン2で新たなメッセージを放送
・武器の密輸が増加傾向。DEDはデスレスと関係のあるカルダリ・ミンマター系傭兵組織の動きを追う
・トリグラヴィアンがサケンタ5に「アーコロジータワー」を建設。周辺では凄まじい嵐が発生…カルダリレジスタンス報告

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